看護師の求人情報集めの第一歩
■作成日 2018/2/27 ■更新日 2018/5/9
転職の意思が固まったら、まずは情報収集をすぐにはじめがちですが、ちょっと待ってください。
求人情報の内容であなたがより重要だと考えているもの、優先度を考えて紙に書き出してみましょう。
たくさんある求人情報をただ漠然と見ていたのではいつになっても希望に叶う就職先は見つかりません。
看護師は常に求人がたくさんある職種の1つです。
そのため見きれないほどの情報があるのです。
- まずは何を優先させたいのか。
- 希望の科はどこですか?
- お給料は?
- 休日日数は?
- 仕事量は?残業は?
- 入院施設のある病院、クリニックどこを希望しますか?
- それとも企業が良いですか?
- 夜勤の有無はどうですか?
- 取りたい資格はありますか?
こんな風に具体的に優先させたい項目を出して、これは譲れないという最優先の項目を決めておくと良いでしょう。
これは転職する理由と直結しているでしょうから、すぐに項目は出るかもしれません。
忙しすぎてもっとゆっくり働きたい方と、スキルアップの為に次のステップを踏むための転職では、その優先順位がガラッと変わるわけですから、ニーズは異なるわけです。
最優先の項目を決めたら次は情報収集です。
看護師を募集している病院は山の様にあり、様々なメディアを通じて求人情報が提供されています。中には重複しているものもあるかもしれません。
情報収集をする時に気に留めておきたいのは、長期間ずっと募集されていたり、短期間ですぐに募集をかける病院です。
何かしらの理由で職場の定着率が低く離職率が高かったり、人員不足のため過酷な労働になっている可能性があります。
情報収集は短期間ではなく、ある程度の長さで行うのが良いでしょう。
転職の意思が生じてから次の転職先が本決定する迄は情報収集すると良いでしょう。
また、あまり募集をかけたことがないというところは少ないかもしれませんが、基本的には新卒しかとらないところや途中入職者になれていないようなところ、立ち上げて間もないところは仕事のマニュアルがないようなところもありますから、それが苦にならないような方でないと働きにくい場合もあるでしょう。
完璧に理想的な転職先もありませんから、多少体力には自信があるとか、閉鎖的な環境でも少しずつ馴染んでいける、年齢や経験年数を問わず仕事仲間と討ち解けられるなど、自分の強みや個性、性格も照らし合わせながら職探しをして行くよう心がけてみましょう。
では、実際にはどういったところで求職情報が得られるのかみていきましょう。
情報を得る為にはまずは、手堅い所だと公的機関で求人情報を扱っているところを当たってみるのが良いでしょう。厚生労働省の公共職業安定所(ハローワーク)の職業紹介があります。
ハローワークは失職してから利用できると勘違いしている方もいますが、まだ退職していず勤務していても利用できます。
こちらは曜日ごとに情報が更新されるようなのですが、古い情報が残ったままになっている場合があることと、勤務条件が細かく書かれていないのが難点です。
こちらから電話で担当者に詳しく問い合わせをしてみる必要があるでしょう。
意中の求人先にホームページがあればそこを参照しながら、必要があれば問い合わせしてみましょう。
他にも看護師の場合には公的に求人情報を扱っている場所があります。日本看護協会です。日本看護協会のeナースセンターで求人情報が出されています。
どちらもウェブサイトを通じて情報を提供しており、細かな条件を入力することである程度の求人情報が絞れるようになっています。
例えば、日本看護協会の求人サイトeナースセンターでは、勤務先住所(都道府県、エリア、市区町村)、雇用形態 (常勤、非常勤、臨時雇用)、勤務形態 (3交替、2交替、両者併用)、当直制(日勤のみ、夜勤のみ)、給与形態と額(月給、日給、時給)、時間外労働の有無など、大まかな希望条件の情報を入力すると求職情報が検索できます。
さらに求人登録すれば、より詳細な仕事の情報を検索でき、eナースセンターを通じてその求人施設を紹介してもらうことができます。
また、看護師の求人に特化しているだけでなく、看護協会からの応募は求人先の受けが良く、他の機関からの紹介よりも好印象がある様です。
実際に、転職エージェントからの募集での面接と看護協会からの募集での面接とでは対応が違ったという話も以前聞いたことがあります。
今は転職エージェントもかなりのシェアを占めてきているでしょうから、そういったことは少ないかもしれませんが、看護協会からの応募は印象が良い可能性は十分ありますから、頭の片隅に入れておいても良いかもしれません。
恐らくは転職エージェントからの就職の場合には成功報酬がかかるなど金銭面での負担が雇用者側に発生するということもあるでしょうから、そのために紹介料や成功報酬が発生しないハローワークや看護協会が喜ばれるということなのかもしれません。
それ以外にも、ハローワークや転職エージェントを利用する前にまずは看護協会から求人情報を出す施設もあるので、好条件の転職先を見つけることができる可能性も少なくありません。
また、稀かもしれませんが、希望する条件の求人が出た時に案内の電話や、その後の状況などを聞く為に電話をくれる場合もあります。
転職エージェント(看護師紹介会社)を活用する方法
看護職を対象にした看護師紹介会社(転職エージェント)も多数あり、ハローワークやeナースセンターと同じように検索することができます。
登録すると、登録者だけが見られる非公開求人を見ることも可能になるだけでなく、担当のコンサルタントがつき親身に相談に乗ってくれます。
転職エージェントはとても多いのですが、厚生労働大臣認可の会社であること、看護師専門の会社で登録や紹介が無料であること、実績があることなどを、選ぶ際の判断材料にすると良いでしょう。
実績についてはなかなか知ることが難しいですが、気になった求人先に紹介した経験を聞いたり、その評判がどうだったか、仕事は続いたのか、辞めてしまったかなどの情報を聞くことで、その転職エージェントのアフターフォローの仕方や手厚さ、求人先の実際の職場の様子や働きやすさなどがわかってくるかもしれません。
転職エージェントによっては履歴書、職務経歴書の書き方の指導や面接の練習、面接や見学への同行を行ってくれるところもあります。
先の就職先が合わず早くに辞めてしまっていたり、就職の一連の流れが心配な方、求職先の見つけ方に不安がある方にはとても良いのではないでしょうか。
また忙しい方にも転職エージェントは適しています。条件にあった転職先を絞って紹介してくれますから、自分で検索したり絞り出しをしなくて良くなります。働きながら転職先を探す方にはとても適しているかもしれません。
また、転職エージェントは複数契約しましょう。その会社ごとに入ってくる情報や契約先が異なるでしょうから、複数利用してみて、より自分に合う情報が入ってくる転職エージェントを利用してみるのが良いでしょう。
転職エージェントを利用しての転職の場合、もちろん病院などの雇用者側は転職エージェントに利用料や成功報酬を支払いますから、先方の求人の必死さもありますが、その支出に見合った人材か否か厳しく見極められることになるでしょうし、転職エージェント側も、あなたがそこに見合うだけの人材と踏んで紹介しているわけですから成功率は高いと言えるでしょう。
細かな情報や状況を知っているエージェントだからこその紹介を期待して良いのではないかと思います。
ですが、転職エージェントもたくさんありますので、どこのエージェントを選ぶかでもまた状況は変わるだろうと言えます。
他には、新聞・雑誌、地域の情報誌などにも看護職の求人広告は掲載されています。一般の求人とは別に、医療系の求人が特集されていることもあります。看護系の雑誌やフリーペーパーなどにも、求人広告は数多く掲載されています。新聞や雑誌は、より広域から人材を募集するものですが、新聞の折り込みチラシにも地域に密着した求人広告をまとめた物が配布されることもあります。紙のメディアは、スペースが限られますから、さらに詳しく知りたい場合は、電話をしてみたり、病院のウェブサイトを見てみる必要が出てくるでしょう。
求職先の独自のウェブサイトはできうる限りチェックした方が良いです。
その場の雰囲気が具体的に伝わるものもありますし、より詳しい情報を得ることができます。
どんな人材を希望しているのか書いてあることもありますからしっかり確認したいところです。
転職先を病院以外のクリニックや施設、企業を希望している方も、求人で気になるところがあったら必ずウェブサイトをチェックしてみましょう。
また、ウェブサイトを持っている医療機関は、自院のサイト上で看護師募集をしていることも多いので、意中のところが看護師を募集しているか、真っ先に確認しても良いですね。ウェブサイトにアクセスして、直接、求人情報を得ることもできますし、ウェブサイトから質問や募集要件の確認ができます。
トラブルになりやすい友人からの紹介入職
医療関係者に友人がいれば、友人からの口コミで情報を得ることもできるかもしれません。気の置けない仲間であれば、内輪の話も分かりますから、希望の就職先の情報をいち早く得ることができるかもしれません。ただ、実際には人事や事務、管理職でなければ直接求人を行なっているかどうかは、小さなクリニックでない限りわからないものです。
友人からの口コミを聞くのは、意中の求職先の状況を知っているか、働きやすさなどの噂を知っているかなどにとどめましょう。
実際に友人が働いている先で紹介を受けて働くのは避けた方が良いのではないかというのが本音です。
職場や人間関係などの受け止め方には個人差があるり、見極めは本人にしかできないのですから。
友人・知人の紹介で就職した職場が、意に沿うものでなかった場合、や聞いていた情報とまったく違いと感じてしまう様なこともあるでしょうから、紹介した側もされた側も気まずことになりかねません。
規模の大きなところでは病棟や科によっても大きく違うでしょうから仕方ないにしても、小さなクリニックの場合は、友人との関係が気まずくなるだけでなく、働くことにも支障が出る可能性もありますから、場合によっては避けることをお勧めします。
職も友人も失いかねません。
成功する看護師転職事例に共通して言えること
求人広告を見ていると目移りしがちです。始めに決めた優先度の高いものを集められているか確認しながら進めていきましょう。
そして、すぐに募集するのではなく、まずは見学をお願いして見ましょう。
長く働きたいのであればこれから働く場の雰囲気や広告には書かれていないスタッフの様子を直接目で見て、感じてから募集するか否か決められると良いでしょう。
見学先で見るからにスタッフが疲弊して入れば忙しい現場でしょうし、笑顔で皆挨拶するところは普段から挨拶の習慣がついたところでしょう。
患者さんへの対応も垣間見れるかもしれません。それが自分が好ましい姿に移るかそうでないかも重要な視点です。
また、廊下やスタッフの集まる場が雑然としていないかを見ると、大抵患者さんや利用者さんの部屋の状況もイメージできるかもしれません。
明るかったり活気のある雰囲気か、柔らかな雰囲気かも普段の仕事から滲み出るものでしょう。
お勧めしたいのは、職場の雰囲気、匂い、挨拶の有無、廊下などの片付け状況、患者さん、利用者さんへの対応している場を見て、あなたが好ましいか好まないか、どう感じるか、あなたの感性を働かせて見学してきましょう。
転職候補先の医療機関見学に行ったならばお礼状を出す
今までにきちんとお礼状を書いたことはありますか?
見学に行き、結果として面接に至らなかったとしても、電話で短く断りの電話だけではなく、見学させていただいたお礼状を簡単にでも良いので書いて送りましょう。
どの情報から応募したにしても、あなたの印象だけでなく、仲介下側の印象も良くなります。
特に、転職エージェントを利用して見学させていただいた場合には、今後のご縁のためにもお礼状を一筆、丁寧に書いて送りましょう。
面接に至った場合にでも、先日のお礼とこれからの面接のお願いを込めて、履歴書と職務経歴書に簡単な手紙を添えて送ることをお勧めします。
確実に印象が変わりますから是非実践して見てください。