40代:ダメエージェント→良質エージェントで成功
私が転職しようと思ったキッカケは、知合いの転職でした。彼は一般職に就いていたのですが、転職して突然いきいきとし始めたのです。そんな彼から掛けられた、
「お前は、仕事楽しいのか?」
という言葉。その問い掛けに「もちろん」と即答できない自分に気付くと、これまで割り切っていた職場不満や不安がどんどん沸き上がってきたのです。一向にその思いは消えず、仕事に対しても気力が抜けているような感覚。そこで遂に、私も転職活動をしてみようと決めたのです。
知人から聞いていたのが、転職エージェントの存在です。転職活動な何も分からなかった私は、とにかくまず転職エージェントを探しました。インターネットで検索して、ホームページが綺麗だった会社へ登録しました。
登録を申し込むとすぐに電話が掛かってきて、面談に来るようにと言われました。この面談で、気付くべきだったと反省しています。
面談では一通り、私の経歴や希望条件、キャリアプランなどを聞かれました。「医師は市場的に不足していますから」とにこやかに応える担当者の表情に、私はなんだか安心していました。
後日、10件以上の仕事が紹介されてきました。私は嬉しくて全ての案件に目を通したのですが、どれも私の希望とは異なるものばかり。中には全く異なる科での勤務までありました。1つ1つ理由を伝えながらお断りしていったのですが、どうも私が伝える話のほとんどが理解されていないように感じました。そこでもう一度訪問して担当者と話すと、衝撃的な一言が告げられたのです。
「そんなワガママばかり言っていたら、転職なんてできないですよ。医師である限り、仕事内容は変わらないんですから。」
この時点で私は登録を解除したのですが、担当者は医師の仕事、そして業界知識も全く持っていなかったのです。だから話が理解されず、的はずれの仕事ばかりが紹介された。「医師の仕事は変わらない」なんて、少しでも医師の仕事を理解していればありえない言葉です。
とはいえ私には自力で転職活動をするような力はありませんので、また別の転職エージェントへ登録することにしました。先の教訓で、とにかく業界知識を重視してインターネットで検索。その中で目に入ったのが、「医師特化で10年以上の実績」という転職エージェントでした。医師の転職だけを10年以上も行っているのであれば、相応の知識があるはず。この選択が、まさに正解でした。
また面談に行ってみると、対応が全く異なります。まず私の経験や条件を聞くだけでなく、担当者から今後の提案など深掘りした話をしてくれました。出てくる言葉も医療現場でこそ知っているものが多く、これは本物だと感じました。
紹介された求人数は、以前とは違い3件のみ。最初は「少ないな・・・」と思いましたが、すぐに数は関係ないと分かりました。全てが私の経験を活かせるフィールドで、収入や場所、領域など希望にマッチしたものばかり。面接に足を運んでも、どこにしようか迷うほど素晴らしい職場でした。
「本当に迷うほど魅力的なら、最後は直感で一番良いと感じたところで良いんですよ」
担当者からのこの言葉で、転職先を決定。実際に勤務した今も、本当に素晴らしい転職ができたと満足しています。最初の転職エージェントには1ヶ月半ほど振り回されてしまったのですが、今となっては良い経験です。だからこそ慎重に選び、こんなにも好条件の職場を見つけられたのだと思っています。
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