自力では1年経っても転職できず、エージェントを活用して転職実現
自分の中でこだわっていたのは、大学病院という場所と大学病院内でのポストでした。もちろん患者さんを助けるという目的があってこその医師ではありましたが、病院で働くからにはやはり昇進というものを目標にがんばっていきたいというのが自分に強かったと思います。
そんなあるとき、自分の昇進の話がなくなりました。しかも一時的なものではなく、今後そういった機会が現れないであろう事を知ったため、大学病院への執着が取れたんです。「今まで、何をがんばっていたのだろう」と、今では自分を振り返る良い機会になったと思います。
その後、大学病院はハードな勤務が続くので、なるべく家庭を大切にできる時間が欲しいと考えて転職を決意する事にしました。大学病院にしがみつく理由もなくなりましたからね。20年近く勤務していた病院を離れるのは気持ち的に複雑でしたが、新しいスタートを家族も応援してくれていたので、チャレンジしてみようと思いました。
自力で探し始めた転職活動
最初は、自力で転職先を探そうと頑張りました。大学病院というハードな勤務の中で、色々な先生の所に足を運んだり、自分で病院をめぐったりする事もありました。講習会などにも顔を出しましたし、なるべく人脈を掴もうと自分なりに動いたつもりです。
しかし1年経っても、就職先は決まりませんでした。もちろん、いくつか話を頂いたこともあります。しかし給与面でかなり下がってしまうところばかりで、条件として合致しなかったのです。
医師紹介会社研究所で見た人材エージェントに登録が成功の鍵に
ある時、インターネットで人材エージェントの広告を目にしました。はっきり言ってそういったインターネット情報は信用していませんでしたが、サイトに載っていた求人の条件が自分に合っていたので、そこを紹介してほしいと登録する事にしました。
登録すると担当のコンサルタントの人がつき、面接をする事になりました。まだハードな勤務をしていたので電話での面接を希望してみると、快く承諾してくれたのは嬉しかったです。面接ではサイトに載っていた病院を紹介して欲しいという事、そして自分の転職条件を伝えました。すると希望した病院は既に他の候補者が挙がっているため難しいとのこと。残念ではありましたが、同じ条件で他にも紹介してもらえる病院があるとのことで、是非にとお願いしました。
大学病院でポストを目指していた時に、人間関係でも悩みが尽きませんでした。転職先ではそういった事も配慮できればと伝えていたのですが、コンサルタントはしっかりこのことを覚えており、絞り込んで仕事を紹介してくれました。
「ここは辞職率が低く、人間関係が理由で辞める人は前例がないそうです。以前に当社からの紹介でお一人就職されていますが、満足されているようです。」
そう紹介された病院に面接申込をさせてもらい、とんとん拍子で内定を獲得。こんな早く決まるのであれば、もっと早く登録しておくんだったと思います。
実際に働いてみて、今は給与面でも勤務体制でも満足のいく病院だと感じています。この病院で、長く働いていけそうです。
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