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人は見た目が9割!…を科学する

医師転職のルックス&コミュニケーション考

 

■ 記事作成日 2015/6/16 ■ 最終更新日 2017/12/6

 

竹内一郎氏の「人は見た目が9割」がベストセラーになってから久しい事ですが、今なおその本は一定のセールスを記録し、続編の「やっぱり見た目が9割」など、様々な著者による類似関連テーマの書籍が、いつ何時でも話題になっています。

 

「人は見た目が9割?って?」
「いやいや、詰まる所、やっぱり人は中身だよ。」

 

…と、思っているドクターはいませんか?あなたがどんなに優秀な医師だとしても、同じくらい優秀なルックスの良い医師が同じ環境にいた場合、間違いなく社会的に認められるのはルックスの良い医師の方でしょう。

 

どんなに反対意見があったとしても、この分野に関しての議論には、さっさと白旗を上げて、ルックス力・コミュニケーション力アップを考えた方が圧倒的に得策です。

 

特に「転職」というシーンにおいては、このルックス力・コミュニケーション力が大いに影響し、転職の成功の可否にまで関わってくるとも言えるでしょう。

 

その面接で、良い結果が得られるかどうか?

 

年収アップや、重要なポストへの就任、自らが望む条件の受け入れなどは、いわゆる「見た目」でコンセンサスを得られてから初めて検討に入られるものです。その通過儀礼をなくしては、何も始まりはしないのです。

 

無事に転職が決まり、入職した後も…

 

新しい職場で医師としての信頼を得るには、上司や同僚や患者さんや業者さんなどに、これまた「見た目」でコンセンサスを得られてから初めて、成り立つものなのです。

 

ここでは、転職時に役立つルックス・コミュニケーション学を考えていきましょう。


笑顔のパワーを磨く

医師転職のルックス&コミュニケーション考

 

人は、見た目の印象をとても重要視する生き物です。

 

心理学の実験によると、人が相手から受け取る情報(態度や感情など)は、
顏の表情が55%
声(質・大きさ・テンポなど)が38%
話す内容はたった7%
…だそうです。

 

自分の事を相手にどう判断されるかの材料は、
顏の表情や話し方、服装や身だしなみ、態度などが9割以上を占めており、正に世に言われる「人は見た目は9割!」そのものなのです。

 

まず、多くの人に抵抗感の少ないポイントから考えてみましょう。
それは、「笑顔」の効能についてです。

 

そこで改めてチェックしてみたいのが、
普段のあなた自身が、どんな「顏」をしているか?という事です。
あなたが誰よりも知らないその「自分の表情」には、
目から鱗の驚きや真実が、実に詰まっています。

 

先ずは普段どんな顔や表情をしているのか、
無意識の自分をビデオ撮影してもらったり、
友人や家族に尋ねてみるなどで、客観的に確認してみましょう。
とても意外な意見や、驚きの事実を見聞きできる事でしょう。

 

こんな顔して話しているんだ。
こんなクセがあるんだ。
いつも鏡の中で見ている自分とは違う顔だ。
…多くの人が、そんな風に意外な自分を確認できるはずです。
コミュニケーション学の大家である、アメリカのデール・カーネギーは、その著書「人を動かす」の中で、人に好かれる6要素の一つとして、笑顔の重要性を挙げています。

 

そして笑顔について、「元手は要らないのに、利益や効果が莫大である」と述べています。

 

あなたがその「笑顔」をほんの少し意識的なものにし、好印象を得るものへと改善する事ができたら、仕事やプライベートにおいて、あなたの評価が飛躍的に向上するでしょう。

 

「前向きで心地よい人」
「爽やかでステキな人」
「気軽に話しやすい人」
「不思議な魅力を持つ人」

 

笑顔一つに気を遣う事で、このような評価を得る事は容易です。

 

転職の面接においても、笑顔の効果は絶大です。
良い笑顔一つで「感じのいい人」という印象を与えられ、コミュニケーションの土台が出来上がります。その上での交渉事は、潤滑油を塗られたゼンマイ仕掛けのように、スムーズに滑らかに動いて行くはずです。

 

ただし「笑顔」は、あくまで自然体でなければいけません。
普段から好意的な笑顔を意識していない人の場合、「作り笑い」と一目でわかるような、気持ちの悪い笑顔になっている場合も多いのです。

 

そこで、魅力的な笑顔を表現するために、大切なポイントを考えてみましょう。

 

まず、現在の自分の笑顔を知る事です。
あなたが「いい笑顔」と思っている顔を、鏡の前でやってみてください。あなたのイメージ通りの顏が出来ていますか?ほとんどの人の場合、何となくぎこちない違和感があるのではないでしょうか?

 

・上の前え歯6本が見ているか?

 

・下の前歯や奥歯は見えていないか?
(上の前歯が正しく見えている時は見えないはずです。下の歯や奥歯が見えると、だらしない印象を与えてしまいます。)

 

・口角が上がっているか?
(口の形が逆三角形になっていればOKです。口角を上げる事よりも、口を横に開く事を意識すると、スムーズに良い形になり、結果、口角も上がります。)

 

・目を軽く細めているか?
(目を見開いていたら、アイドル崩れのような違和感を与えてしまいます。目を閉じすぎていたら、軽薄な印象を与えてしまいます。)

 

これらのポイントに注意して、毎日鏡を見てみてください。
最高の笑顔ができているか?チェックをする癖をつけるのです。
日々の歯磨きや手洗いのついでに、良い笑顔のチェック癖をつけていれば…ほんの一週間もすれば、あなたの笑顔の輝きが、違ってくるはずです。

 

笑顔はどんな人にも有用で、どんな人にも大きな抵抗なく受け入れられるものでしょう。あなたがもし、「人は見た目が9割」という事実に反対派であっても、これくらいは納得してくれるでしょう。

 

 

また、最高の笑顔には、美しい歯が不可欠です。
歯を清潔に保つことはもちろん、コーヒーや赤ワインやタバコなどを嗜好している方は、着色汚れを意識し、専用のクレンジングなどを用いたり、歯医者さんでクリーニングやホワイトニングをしてもらうなど、ある程度の身だしなみを整えましょう。

 

もしも笑顔を最高レベルのものにしたいと本気でお考えなら、歯並びや歯の美しさに着目する事も重要です。数十万円以上~のお金を投資するつもりがある方は、審美歯科に相談に行き、歯列矯正やラミネートなどのプロの施術を検討しても良いでしょう。

 

もしあなたがマスメディアに出演したい、顏を売り出したい、というドクターでなくとも、笑顔の質を上げる事は、とても大きな利益に繋がるものです。

 

大げさな施術はマストではありませんが、笑顔を意識するという事は、全ての人が今日から今すぐ始められ、瞬時に有用に働くコミュニケーションフックです。ぜひ笑顔の効能を意識し、そこだけは、転職シーンにおいて、マストで実行される事を、強くお勧めします。


色のパワーを借りた勝負ネクタイ

医師転職のルックス&コミュニケーション考

 

私たちは、無意識のうちに色に思考を支配されています。
何かを見て、「何となく落ち着く」「優しい気持ちになる」「興奮して盛り上がる」…などと言った印象を得た事は、誰にでもある事でしょう。そんな風に、色には大きな力が宿っているのです。

 

例えば「青」…
青色は、最大公約数の人に嫌われないという、世界中で最も好かれている、最も安全な色です。空や海の色であり、人々の心に難なく馴染むものです。誠実や信頼や安定性などを表すこの色は、企業のロゴやコーポレートカラーに、一番使われている色でもあります。

 

例えば「赤」…
最もエネルギーの強い色で、最も遠くまで届く色です。情熱や先進や攻撃性など、とにかく強いパワーを表す色なのです。スポーツチームのロゴなどに、一番使われている色でもあります。

 

例えば「黄」…
赤と並んでパワーのある色ではありますが、赤ほどの攻撃性や刺激性はなく、元気で陽気で明るい印象を与える色です。フレンドリーな関係を求める時や、赤ほどの攻撃性が必要でない、程よい緊張感が必要な時に使われる色です。スマイルマークや危険表示看板が黄色なのは、そういう訳です。

 

例えば「緑」…
リラックスや健康をイメージさせる色で、鎮静効果もあるとされています。セラピーの一つに森林が有効的な理由もここから来るもので、友好的で平和的な印象を与えるため、トラブルを回避したり、解決したりする際に力を発揮します。

 

…「色は目や口ほどに物を言う。」…

 

このように、色の持つパワーは社会で広く認知され、政治や芸能や商品開発の世界では、色彩学を用いたコミュニケーション術が必須重大事項と考えられています。

 

著名な人物の多くは、イメージコンサルタントを雇って綿密なカラー戦略を展開しているのです。

 

そしてこのカラーパワーは、医師が転職の面接をする際の、服装などにも安易に応用できます。ここでは、カラーパワーを借りて、自らのビジネスシーンを上手に開拓していくために、勝負ネクタイの色について考えてみましょう。

 

ネクタイは、顏のすぐ下にあり、顏を見れば視界に入る、大変重要なポジションにあるアイテムです。この事実を逆手にとれば、相手に与える自分の印象を操作する事もできるのです。
あなたの実力に、プラスアルファの力を与えてくれる「ネクタイ」は、ビジネスシーンにおいて、特に初対面のシーンにおいて、とても大切なものだと認識して下さい。

 

◆赤系のネクタイ…

 

赤系のネクタイは、強烈なリーダーシップ・積極性・情熱・決心などを表したいシーンで有効的です。その印象操作威力が絶大な事から、欧米ではしばしば「パワー・タイ」と呼ばれるほどです。
政治家がここぞと言う時に、赤系のネクタイをしている姿はよく見かけますね。アメリカ合衆国第44代大統領のバラク・オバマ氏は、好んでこのパワー・タイをつける事でも有名です。

 

しかし、赤系のネクタイは、自分が主役の時には有用ですが、時と場合によってはパワーが強すぎる事もあります。戦闘モードを表す色でもあるため、相手を圧倒してしまう事もあるからです。

 

<もしも面接で赤系のネクタイを用いるなら>

 

・自分に自信をつけたい人
・大勢の前でプレゼンテーションをする人
・提案的な話をしたい人
・地味目なタイプで悩んでいる人
・少々背伸びしたポジションへの就任を望んでいる人

 

上記のような場合に、赤系のネクタイは有用です。
もしもあなたが元々パワフルな印象の方であったり、面接の相手が少人数であったり、控えめなタイプの方の場合、赤系のネクタイはマッチングしない事もあるでしょう。

 

◆青系のネクタイ…

 

青系のネクタイは、知性や信頼性や安全性や堅実性などを表したいシーンで有効的です。青系は、世界中のどの民族に対しても、悪い印象を与えない万能カラーで、最も失敗の少ない色であると言えます。

 

ただ、青色自体に主張はなく、目立つ色ではないため、地味で味気ない印象を与えてしまう場合もあります。もともと控えめな印象な方の場合は、マッチングしないケースもあります。

 

<もしも面接で青系のネクタイを用いるなら>

 

・華やかで派手な印象のある人
・二度目以上の面接で、責任者などに会う場合
・面接を無難にこなしたい人
・深い話をしたい場合
・誠実さや堅実さなどをアピールしたい場合
・管理職へ就任したい場合

 

上記のような場合に、青系のネクタイは有用です。地味になりすぎないように配慮しながら、色のトーンや柄などにも気を配りましょう。もしも選択が難しい場合は、「無柄」が無難でしょう。

 

◆黄色系のネクタイ…

 

黄色系のネクタイは、友好性や協調性や希望や活力などを表したいシーンで有効的です。黄色も赤と並んでパワーの強い色ではありますが、赤ほどの強さはなく、戦闘的な色ではないので、明るく社交的な印象を与えるのに丁度よい加減なのです。

 

ただ、面接で議題にする内容によっては、やや軽薄な印象を与えるケースもあります。真面目で深刻な話を主題とする場合は、青系などの方が向く場合もあります。

 

<もしも面接で黄色系のネクタイを用いるなら>

 

・相手がどんな人かよくわからない場合
・相手がとっつきにくい堅物の方の場合
・子供と接する業務に従事したい人(小児科医など)
・フレンドリーな空気を作りたい場合
・初対面の顔合わせ的な場の場合

 

上記のような場合に、黄系のネクタイは有用です。カジュアルになり過ぎないように、色のトーンや柄などには、充分に注意しましょう。もしも選択が難しい場合は、「無柄」が無難でしょう。

 

◆緑系のネクタイ…

 

緑系のネクタイは、安心感やリラックス性や協調性などを表したいシーンで有効的です。相手に焦りを感じさせず、どっしりとして余裕な印象を与えるため、難しいコミュニケーションが予想される時などに力を貸してくれます。

 

中堅以上の方が深い緑色のネクタイを用いれば、自身の安定感を訴求するのに役立つでしょう。若手の方は浅めの緑を用いる事で、目上の方が手を貸してくれる効果を引き出せるでしょう。

 

<もしも面接で緑系のネクタイを用いるなら>

 

・気難しい相手を説得したい場合
・自分側の条件を受け容れさせたい場合
・難しい折衝を行う場合
・誠実さや堅実さなどをアピールしたい場合
・管理職へ就任したい場合

 

上記のような場合に、緑系のネクタイは有用です。深すぎて地味になりすぎないよう、浅すぎて派手になりすぎないよう、同時に配慮しながら、色のトーンや柄などにも気を配りましょう。もしも選択が難しい場合は、「無柄」が無難でしょう。

 

◆紫系のネクタイ…

 

紫系のネクタイは、品格や個性を表したいシーンで有効的です。
人とは一味違う、オシャレなイメージを与えたい時にもぴったりでしょう。濃い紫は、高貴でエグゼクティブな印象を与え、ラベンダー系の紫は、柔らかな癒しの印象を与えてくれます。

 

ただ、あなたの個性によっては、軽薄なイメージや、変わり者というイメージを作ってしまう場合がある色です。やや上級者向けの難しい色ですので、自分の判断に自信がない時は、避けた方が無難でしょう。

 

<もしも面接で紫系のネクタイを用いるなら>

 

・品格を演出したい時
・エグゼクティブ採用での面接の場合
・理事長などの上役に会う場合
・新しいプロジェクトでの採用の場合

 

上記のような場合に、紫系のネクタイは有用です。奇をてらった印象を与えないように、色のトーンや柄などには、充分に注意しましょう。もしも選択が難しい場合は、「無柄」が無難でしょう。

 

ネクタイは、面接シーンにおける戦闘服です。「どんなネクタイをしても同じでしょ?」…では、色の力を借りられないばかりか、大きな失敗を招く可能性もあります。ネクタイは、少しの意識で大きな効果が得られるものですから、この際しっかりとコーディネートして、面接に挑む事をお勧めします。


人から見られている、手先と足先

医師転職のルックス&コミュニケーション考

 

「オシャレは足元から」
「手は口ほどに物を言う」

 

こんな慣用句は、誰もが耳にした事があるでしょう。
ファッションや身だしなみ、そしてコミュニケーションを語る時、手先と足先は、非常に重要なポイントになってきます。

 

臨床の医師の場合、多くのケースで白衣などの職務服を着用しているでしょう。そんな時、最も患者に見られているのが、手先と足先なのです。

 

「男性の先生なのに、指先がキレイで、好印象だった。」
「先生の皮靴がキレイに磨かれていて、好印象だった。」
「先生の爪が伸びていて、生理的に気持ち悪かった。」
「先生が、素足でクロックスだったので、信頼性を失った。」

 

患者さんは、こんな風なちょっとした事で、医師に好感を持ったり、不快感を覚えたりしています。
最近では、医師を対象としたイメージセミナーなども頻繁に開催されているため、このような事実を聞かれた事のあるドクターも多いでしょう。

 

「医師の手元や足元を何だかんだ言うのは、殆どが女性でしょう?」「転職の面接相手は殆どが男性なので、転職シーンにはあまり関係がないのでは?」…などと侮るなかれ。

 

大病院や先進的な医療経営を掲げている法人は、今や、必ずと言って言いほどコミュニケーション戦略を取り入れています。仮に面接官が細かい事など気にしない武骨な男性だったとしても、コンサルタントから面接時のチェック項目を、細かく指示されているケースも多いのです。

 

◆医師の手先について…

 

たとえば、皮膚科や美容皮膚科、あるいはコンタクト処方のための眼科の医師などが、男性ネイルサロンに行って形を整え、あま皮を切り、表面を磨いて、透明のコーティングをしていたとしましょう。その努力は多くのケースで患者に好印象を与え、「気の利いた素敵な先生ね。」という評判となるでしょう。

 

しかしながら、重篤な患者を扱う病棟の医師や、極端な話、救急救命の現場の医師が、爪をキラキラと光らせていたらどうでしょうか。場合によっては、「チャラチャラしやがって。」と、あらぬ反感を買う事もあるでしょう。

 

手元や足先は、目や口ほどに物を言うパーツです。
つまり、それほどの訴求力があるポイントですから、TPOといったケースバイケースでの対応が、重要になってくるのです。

 

医師は手洗いを敢行している職業ですので、さすがに手先が不潔な先生はあまり見かけませんが、その激務からか、爪が伸びきっている先生は、よく見かけるのが現状です。

 

ネイルサロンに通うのが必須だとは思いませんが、少なくとも、爪を短く切り、あま皮を整え、指の毛が濃い場合は剃毛するなどの気配りは必要です。
爪が伸びたら切る…というまでは誰もがしている事でしょうが、あま皮や指毛の処理までは、何割の方がしているでしょうか?

 

あなたが転職の面接を受ける場合は、せめてこの程度の手先の配慮はしておきましょう。

 

もしもあなたに妻や恋人がいるのなら、女性の目でまじまじと手先をチェックしてもらい、現状のあなたの手の印象を教えてもらいましょう。きっと、あなたが驚くほど細かい、多角度からのチェックポイントを教えてくれるはずです。

 

面接前に髪を切りに行く配慮ができる方ならば、同じくその足で、ネイルサロンを体験してみても良いかもしれません。
しかしその際は、爪の長さや形やあま皮を整え、表面を軽く磨く程度にしてもらいましょう。

 

透明のコーティング(マネキュアやジェルなど)までしてしまっては、指先だけが浮いてしまい、あなたのキャラクターとのギャップを生むケースも高く、面接で逆にマイナス印象を与えてしまう可能性も考えられるからです。

 

面接時に重要なのは、あくまでも「清潔さ」です。
美容系や、特に女性を相手にした業務でもない限り、過度なケアは避けた方が無難です。

 

◆医師の足先について…

 

転職の面接の際に、ラフな格好で出向く方はそうそういません。スーツに革靴…それもよく磨かれた清潔なもの…を、心がけている人は、多いと思います。

 

最近は、スーツにコンフォートシューズ(歩行が楽なゴム製の靴)や黒いスニーカーを合せている人も多いようですが、面接の際にはご法度です。必ずスーツに合わせた、黒や茶の革靴を着用して欲しいものです。

 

臨床の医師の場合、診察室では楽な靴を履いている方も多いため、うっかりミスを誘発する危険性が高いのです。
就業後の面接の際に、洋服だけ着替えてスーツは着ているものの、靴の履き替えを忘れているようなドクターを、しばしば見かける事があります。ひどいケースでは、スーツに黒いクロックス&黒靴下で面接に出向いた医師もいたほどです。

 

もしあなたがエグゼクティブ採用の面接を受ける際、相手方の面接担当者が男性だとしても、靴は意外と見られています。
なぜなら、エグゼクティブ層であればあるほど、「オシャレや信用は足元から…」という考えが浸透しており、それを実践している人が多いからです。

 

一般的な面接では、「清潔で美しく磨かれた革靴」という程度で及第点がもらえますが、エグゼクティブの面接では、そうはいかないケースもあるようです。はいてきた靴を、エグゼクティブ適性のリトマス紙としている人もいるくらいです。

 

あなたが高給や高尚な役職を得ようとしている場合、靴にも相応の高級感を持たせて下さい。少し値の張るブランド革靴くらいを履いていて丁度良いと思った方が無難です。

 

あなたの面接先が、高級志向であったり、建築設計やインテリアを売りの一つにしている病院であれば、この傾向は強いと言えるでしょう。


ルックス力は、年収に直結する

医師転職のルックス&コミュニケーション考

 

アメリカの労働経済学の権威である、ダニエル・S・ハマーメッシュは、その自著「美貌格差:生まれつき不平等の経済学」の中で、美醜による経済格差は、生涯年収に換算すると、2,700万円以上になると論じています。

 

一般的な職業においてもそのような格差が顕在化されているわけですから、社会的に高給とされる医師の収入においては、この試算の何倍にもなってくる事でしょう。

 

また、美醜による経済格差は、意外にも女性より男性の方が大きく、ルックスの良い男性は富と名声を得易く、そうでもない男性は辛酸を舐めるという社会構図が浮き彫りとなっているそうです。

 

顏の造作を簡単に変える事はできませんが、ルックス力が面接コミュニケーションや医業にも直結する事実がある以上、本コラムで切り込んだポイント…「笑顔」「ネクタイ」「手先」「足先」…これくらいには気を配ってみても、良いのではないでしょうか?

 

こんな簡単な事くらいで、転職や医業の道が拓けるならば、さっさと取り入れた方が賢明です。

 

この「ルックス力」という核心は、なかなか他人が言いにくいポイントです。仮にあなたのルックス力が平均点以下の場合でも、転職エージェントのコンサルタントでさえ、口にしづらい事なのです。

 

このコラムを読んだあなたが「ルックス力の重要性」に気付き、転職活動の前に、セルフチェックをされる契機になれば…と、切に願います。

 

この記事を書いた人


野村龍一(医師紹介会社研究所 所長)

某医療人材紹介会社にて、10年以上コンサルタントとして従事。これまで700名を超える医師の転職をエスコートしてきた。担当フィールドは医療現場から企業、医薬品開発、在宅ドクターなど多岐にわたる。現在は医療経営専門の大学院に通いながら、医師紹介支援会社に関する評論、経営コンサルタントとして活動中。40代・東京出身・目下の悩みは息子の進路。

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