Eテレ「まいにちスクスク」 H29年2月1日10:55~11:00より
※画像はEテレ「まいにちスクスク」ウェブサイトより http://www.nhk.or.jp/sukusuku/maisuku.html
2017年2月1日放送のEテレ「まいにちスクスク」では、「子どものくすりの与え方(3)塗り薬の使い方」をテーマに放送していました。以下は番組内容の要約ですので、番組を見落とした方などはチェックしてみてください。
出演看護師:東京女子医科大学 看護学部教授 日沼千尋
「子どものくすりの与え方(3)塗り薬の使い方」
看護師
塗り薬といってもタイプは様々あり、治療内容によって塗り方が変わる。使う場所や効能・効果を正しく知ることが大切。
ナレーション
塗り薬にはローション、クリーム、軟膏がある。
ローションタイプは、付けた後すぐに乾いた方が良い場合や広い範囲を覆うときに処方される。例えば保湿剤、消毒薬など。ローションは適量を手に取り、両手に広げて患部を覆うように素早く付ける。ぴしゃぴしゃ叩かないよう気をつける。肌を叩くと、その刺激で症状が悪化してしまう。
クリームタイプは、虫刺されや打撲のときなど、炎症を抑え血管の収縮を促す目的でよく使われている。乳化剤が入っているため、乳白色をしている。適量を指に取り、よく刷り込む。刷り込むことで有効成分が肌の奥に浸透するようになる。
軟膏はアトピー性皮膚炎や傷の治療・保護のために使われる。油分で患部を覆い、刺激から守る。軟膏の適量は、大人の人差し指の第一関節まで(およそ2cm、0.5グラム)の量で、大人の手のひら2枚分の広さに塗るのが基本。
アトピーなどで広い範囲に塗るときは、薄い膜を作るように一気に軟膏を広げる。このとき決して刷り込んではいけない。刷り込むと、傷ついた肌に余計に刺激を与えることになるため。軟膏を刷り込んでしまうと、保護しなければならない傷の部分に軟膏の膜が残らず、かえって傷の治りが悪くなる。
専門家からのワンポイントアドバイス(看護師)
体の部位によって塗り薬の吸収率が違うということに注意する。特に顔の皮膚は吸収率が高いため、体用の薬は顔には塗らないこと。
ナレーション
やけどや深い傷の治療で軟膏を使うときは、木べらや綿棒などで軟膏を取って直接指を触れないようにする。こんもりバターを塗る要領で、ガーゼの布目が見えなくなるくらい厚く塗り広げる。肌にかぶせ、絆創膏などで押さえる。
どんな塗り薬も、必ず清潔な肌に塗ること。薬を塗った肌の上には、ゴミやばい菌がたくさん付き、汗や皮脂も出る。この状態のまま薬を重ね塗りすると、ばい菌や汗・皮脂で肌が刺激されえ症状が悪化するため。塗り薬を塗る前には、シャワーなどで肌を刺激しないように洗ってから薬を付ける。
看護師
基本的に、塗り薬は肌が自然に再生する力を助けるもの。それぞれの薬の目的を知って、肌を清潔にしてから使うこと。
Eテレ「まいにちスクスク」2017年2月1日放送「子どものくすりの与え方(3)塗り薬の使い方」より引用、要約、および台詞等一部書き起こし
この記事を書いた人
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