美容医局/医師求人新報（株式会社エスエスファシリティーズ）の評判・口コミ・ランキング

総評：美容医療に特化した医師紹介会社

 

美容医療業界は、あらゆる意味で潜在力を持っています。ITコンサルの エスエスファシリティーズは、美容クリニック専門サイトの「美人医局」「医師求人新報」などを運営しています。

 

美容医療は気軽に施術を受けるユーザーが増え、医師にとっても診療費を自由に設定できる利点があるため、他の診療科からの参入が増えています。しかし、まだ医師の絶対数が少ないため、「美容医局」が公開している求人件数は200件足らずで、サイトも絞り込み検索などの機能はなく、いずれも物足りない状況です。

 

転科で増え続ける美容外科美容皮膚科

 

美容医療は、疾患を治すのでなく、利用者の美的欲求を満たす贅沢医療なので、健康保険が適用されない自由診療です。診療科を設ける大学が少なく、体系的に技術や知識を身につけるシステムがまだ確立されていません。

 

医師免許さえあれば、専門の資格は必要ないため、別の診療科からの転職が増加。美容医療ならではの特殊性もあって利用者とのトラブルが増加しています。しかし、経営立て直しを図るため、自治体の診療所が美容医療を取り入れたり、長期間の教育で美容外科の専門医を育てる取り組みも始まっています。社会的な信頼を勝ち取れば、まだまだ成長する分野です。

 

厚労省の調査によると、美容外科に従事する医師は、1988年から1996年までの8年で倍増し、1996年から2004年までの8年間でさらに倍増と急激に増加しましたが、2008年には411人で前回調査した2006年と比べて4.3％増。不況の影響もあって、伸び率は鈍っていますが、医療技術の進歩もあって、施術後の回復時間、費用などユーザーの負担が少ない非外科系治療を中心にニーズが増加しているのも事実です。

 

「美容医局」は2012年にスタートしました。サイトは写真つきのおすすめ求人9件を中央に置いて目を引き付けるとともに、人材不足の分野だけに、研修やキャリアコンサルタントを前面に出して、別の診療科からの転職を促す機能を充実させています。

 

新たな分野へ挑む医師に安心感を与えるため、キャリアコンサルタント2人は、顔写真とコメントを掲載して信頼獲得を狙い、ユーザーの意思が最大限に尊重され、インフォーム・ド・コンセントの重要性が大きなウェートを占めるなど、美容医療ならではの特徴も紹介。自ら運営する医師・歯科医師のための自由診療をサポートする「自費研」のカンファレンスや美容クリニックへの転職セミナーなどのイベントも紹介して、人材の掘り起こしにも取り組んでいます。

 

元々IT企業である株式会社エスエスファシリティーズは2000年に設立され、開業支援、広告など医療機関をウェブ戦略で支援するサービスを展開してきました。看護師を中心とした医療従事者のサイトも開設。内科、外科、美容整形などの診療科別などに特化したサイトで、医療系職業紹介事業にも取り組み、実績を積んでから、美容医療に的を絞った医師職業紹介サイトをスタートさせた様子です。

 

資本金は4000万円。2013年3月期の売り上げは5億4000万円で前年同期を4.9％下回りました。2012年に高度管理医療機器、美容機器・医療機器など販売・賃貸業に乗り出し、「美容医局」もスタートさせているので、2013年3月期の利益は185万8000円と、決算だけから見ると苦しい状態が続いています。

 

会社概要：株式会社エスエスファシリティーズ

会社名	株式会社エスエスファシリティーズ
サービス名	美容医局 / 医師求人新報 等
設立	2000年4月
代表者	代表取締役 佐々木威人
資本金	4000万円
年商	5億4千万円
従業員数	40名
コンサルタント数	不明
所在地	〒160-0022　東京都新宿区新宿５―１７―５　ラウンドクロス新宿５丁目ビル５階
連絡先	03-5155-3909
営業拠点	2（東京、大阪）
厚生大臣認可	13-ユ-302190
医療従事者会員数	不明

 

商業登記簿謄本（画像クリックで拡大）

 

 

業績について

 

美容医局/医師求人新報を運営する株式会社エスエスファシリティーズは、企業業績を公開しております。直近の売上は減少傾向ですが利益は微増です。とはいえ、売上5億4千万に対して186万程度の営業利益では、事業としての財務健全性に大いに不安があります。また、上場企業でないため、中小企業にありがちな極端な節税を行って、ギリギリ銀行融資が得られる「ちょい黒字」に決算終着点を誘導している可能性は常に有ります。

 

売上高（H24）	利益高（H24）	売上高（H23）	利益高（H23）
540百万円	1,858千円	568百万円	776千円

 

サービスサイトへのアクセス推移

 

アクセス状況の全体分析

 

同社運営サイトへの直近アクセス推移は上記のようになっております（2014年11月12日 SimilarWebにて調査。全体のアクセスデータが不十分で調査結果がでませんでした。つまり、まとまった規模のアクセスが集まっていない医師紹介会社サイト（月間1万PV以下、1日訪問数200名以下）として認識してよいと思われます

 

アクセス参照元サイト

 

同社サイトのアクセス流入元サイトは、データ量不足のため解析ができませんでした。

 

アクセス検索キーワード

 

同社サイトへのアクセス検索キーワードはデータ量不足のため解析ができませんでした。

代表取締役 佐々木威人氏

 

美容医局/医師求人新報(株式会社エスエスファシリティーズ)代表取締役である佐々木威人氏の詳細プロフィールは見つけることができませんでした。尚、佐々木威人氏はTwitterを利用している模様です。

 

 

当研究所が独自で毎年調査している「日本の医師紹介会社TOP100社ランキング調査」において、株式会社エスエスファシリティーズ提供の「美容医局/医師求人新報」はトップ３ランキング入りできたでのしょうか？結果はこのようになっております。

 

 

残念ながら、「美容医局/医師求人新報」のトップランキング入りはどの分野でもありませんでした。また、その他項目を含めたランキング結果一覧は下記のようになっております。

 

常勤求人募集数 部門	31位（171件）
非常勤求人募集数 部門	52位（常勤検索結果に含まれる）
スポット求人募集数 部門	44位（常勤検索結果に含まれる）
非公開求人募集数 部門	45位（不明）
東京 常勤求人募集数 部門	51位（検索不可）
東京 非常勤求人募集数 部門	52位（検索不可）
東京 スポット求人募集数 部門	47位（検索不可）
大阪 常勤求人募集数 部門	60位（検索不可）
大阪 非常勤求人募集数 部門	60位（検索不可）
大阪 スポット求人募集数 部門	54位（検索不可）
北海道 常勤求人募集数 部門	62位（検索不可）
北海道 非常勤求人募集数 部門	60位（検索不可）
北海道 スポット求人募集数 部門	59位（検索不可）
愛知 常勤求人募集数 部門	62位（検索不可）
愛知 非常勤求人募集数 部門	62位（検索不可）
愛知 スポット求人募集数 部門	60位（検索不可）
福岡 常勤求人募集数 部門	62位（検索不可）
福岡 非常勤求人募集数 部門	61位（検索不可）
福岡 スポット求人募集数 部門	59位（検索不可）
年収1800万円以上求人数 部門	51位（検索不可）
健診・人間ドック求人数 部門	58位（検索不可）
産業医求人数 部門	54位（検索不可）
美容外科皮膚科求人数 部門	5位（116件）
当直なし求人数 部門	50位（検索不可）

 

 

 

「美容医局」を運営する株式会社エスエスファシリティーズですが、医師紹介サイトとしては、診療科を問わない「医師求人新報」なども運営しているものの、公開している求人件数が極端に少ない上に、地域別の検索は東京と神奈川の2エリアだけが対象。このサイトだけで有望な転職を成功させるのは至難の業です。ですので、医師求人新報についてはあまり考えなくてもよいでしょう。

 

問題は「美容医局」の求人数です。専門性を謳っているので、もっと美容外科、美容皮膚科等の医師求人を多数保有していても良いと思うのですが、実際は200件にも満たない求人数しか保有しておらず、全体のランキングからも美容関連求人数は5位と、決して専門性を活かして上位に位置している医師紹介会社であるとはいえません。

 

医療報酬の改定などで、開業医にも厳しい時代が訪れています。美容医療を受診できる大病院は少なく、独立志向の強い医師には、美容医療は開業医として生き残るために魅力的な診療科です。

 

美容外科は疾患を治すわけではないので、ユーザーの意思が最大限に尊重され、美意識には個人差があって、明確な基準はありません。知識の少ないユーザー自身が決定を下さなければならないので、インフォーム・ド・コンセントをよほどしっかりしなければ、トラブルの原因になります。

 

自由競争にまともにさらされる美容クリニックでは、ほかの診療科以上に経営感覚や情報収集能力、コミュニケーションの能力が要求されます。将来的に開業を目指していても、美容医療分野への転職は、多くの不確定要素を含むハイリスク・ハイリターンの選択です。

 

ほかに専門サイトがないので、「美容医局」はすでに美容医療の経験者にとって、求人募集は少ないものの有用なサイトかもしれません。しかし、別の診療科から転職を考えているなら、よほど覚悟を決めてから、新たな世界に飛び込んでいく必要があり、情報収集の窓口には利用できる可能性がある程度でしょう。

 

美容医療業界は、国内では新しい分野なので日進月歩の最新技術にどう対応するか、自由診療の特殊性による経営的な問題など、クリアしなければならない特殊性があります。株式会社エスエスファシリティーズでは、自費医療研究目的のサイトとして「自費研.jp」といったサービスも展開しており、医院開業コンサルテーションも行っていることから、非常に研究熱心な医師紹介会社であることは間違いなさそうです。

 

それだけにこの求人数の少なさにはかなり物足りなさを感じます。恐らく、人材紹介事業は医師よりも看護師の紹介を重要視しているのではないでしょうか？離職率や定年も早い美容関連看護師は、市場のパイが大きいぶん実入りも大きいはずです。

 

これらの理由により、当サイトでは株式会社エスエスファシリティーズ運営の美容医局/医師求人新報をB評価とさせていただきます。