総評:プラスメディック(プラスメディック株式会社)
■ 記事作成日 2013/7/10 ■ 最終更新日 2016/6/5
現在の企業レビュー結果…「B評価」
総評:実態はコンタクトレンズ販売大手企業が運営
プラスメディック(運営:プラスメディック株式会社)は、運営ウェブサイト上にて「毎日求人情報を更新している」と謳っておりますが、保有求人情報のスクリーニングが甘く、2年以上前の古い求人は放置掲載されいてる状況です。通常、こういった賞味期限切れ求人の掲載を発見するだけで、ユーザー医師離れが起きるので、早々に求人データベースをスクリーニングしたほうが良いでしょう。
他の医師紹介会社と比較すると、相対的に簡素な作りになっているプラスメディック。非常勤やアルバイト求人は会員登録しないと一切具体的内容が閲覧できないので不便です。恐らく、このスタイルのままだと、非常勤およびスポットアルバイトを目的としているユーザー医師が、同社に初見で登録をすることは殆どあり得ないでしょう。
得意な診療科目は「眼科」と予測できる
コンタクトレンズ販売の「株式会社中央コンタクト/フラワーコンタクト」代表取締役である藤本亮吉社長が、プラスメディック株式会社の代表を兼務しています。その関係性上、公開している常勤案件にも眼科の管理医師が目立ちます。
プラスメディックの運営目的は、自社店舗の併設眼科医における、眼科医確保としての役割もあると推察されます。
厚労省の調べによると、2006年の眼科医師数は12,362人で2年前の前回調査を90人下回っています。プラスメディックの藤本代表取締役が社長を務める株式会社中央コンタクトだけでも全国に130店舗以上を展開しているので、コンタクト診療などで需要は高く、眼科医は慢性的に不足傾向にあります。
一般的に、コンタクトレンズ店の併設眼科医における医師は、大半をアルバイトとして賄っています。医師免許さえあれば誰で診療でき、時給もよく、楽でコストパフォーマンスがいいのは間違いなく、医師側からもコンタクトレンズ関連バイトが人気があるのは、皆様もご存知のとおりです。
併設眼科医の多くは、事実上のコンタクトレンズ販売会社の資本で運営されていることが殆どですが(法人形態は別途として無関係の立場を体面上は取ります)、これは、コンタクト店が、初診料・診察料・検査料・処方箋発行料など、クリニックとして健康保険から受け取る医療費と、コンタクトレンズの売上の両方を手に入れることができるためです。
しかしながら、2006年から医療費の不正請求や名義貸しなどの問題が表面化して、一部で社会問題になりました。これが影響してか、今後のコンタクトレンズ販売点における併設眼科医のマーケットは徐々に縮小されるだろうとの予測も噴出し、眼科医希望医師数も減少に転じると予測されています。
サイトのユーザビリティーはシンプル
「プラスメディック」のウェブサイトは、左サイドに医師と医療機関がログインするフォームをまとめています。あくまでも登録を優先して、その後に利用者に情報を提供していくスタイルの運営です。
ヘッダーの下に地域検索を設けています。全国を「北海道・東北」、「関東」、「信越・北陸」、「東海・近畿」、「中国・四国」、「九州・沖縄」の6ブロックに分けた日本地図が2つ表示され、「医師求人・アルバイト情報」と「常勤医」の求人に分けて検索できるシステムになっています。
ウェブサイトデザインの方程式では、一般的に左により重要な情報を置きます。
2つの全国地図のうち左側は「医師求人・アルバイト情報」の検索で、右側は「常勤医」の検索です。多くの医師紹介会社の場合、「常勤医」を左に置くのが定石ですが、「プラスメディック」では、左側のアルバイト情報に重点を置いていることが分かります。
常勤医を検索すると、「北海道・東北」地区は4件すべてが眼科一般診療・コンタクト診療の管理医師募集案件でした(2014年5月調査時))。「毎日求人情報を更新しています」と謳っているのでフローの求人情報には日々動きはあるでしょうが、やはり眼科医への偏向があるようです。ただしどうせ同社の強みを生かすならば、眼科医専門の医師紹介サービスに特化してしまったほうが、ユーザー医師からもわかりやすいし、営業上もメリットが多いのではないか?と思います。
ちなみに「プラスメディック」は、一見すると眼科医紹介に強いことがわかりません。ひょっとして、本当は株式会社中央コンタクト/フラワーコンタクトの意向を受けながら、大いに眼科医紹介推しで打ち出していきたいものの、件の2006年問題が原因で、あまり「コンタクトレンズ販売店」と「併設眼科医」の結びつきを明らかにするような内容を明言できないのかもしれません。
だとしたら、業界的な自縄自縛に陥っていると判断できるのですが、どうでしょうか。是非とも、内部の方に詳しい話を直接お伺いしてみたいものです。
会社概要:プラスメディック株式会社
会社名 | プラスメディック株式会社 |
---|---|
サービス名 | プラスメディック |
設立 | 2005年7月 |
代表者 | 代表取締役 藤本亮吉 |
資本金 | 1500万円 |
年商 | 不明 |
従業員数 | 不明 |
コンサルタント数 | 不明 |
所在地 | 〒108-0075 東京都港区港南1-8-40 品川プレイス7F |
連絡先 | 03-5462-0787 |
営業拠点 | 1 (東京) |
厚生大臣認可 | 13-ユ-301387 |
医療従事者会員数 | 不明 |
商業登記簿謄本(画像クリックで拡大)
商業登記簿謄本の公開について
商業登記簿謄本は、申請すれば全ての国民が閲覧することができるものであり、インターネット上に公開することに違法性がないことを、法務局・弁護士に確認済みです。ただし代表取締役の住所につきましては、プライバシー保護の観点から、自主的に非公開としています。
登録求人数
「プラスメディック」の医師求人情報は、常勤のみ公開されております。非常勤求人、アルバイト求人は同社に登録をしないと検索ができないので注意して下さい。
医師求人数(2014年5月1日調査)
常勤医師 | 非常勤医師 | アルバイト(単発) |
---|---|---|
22件 | 検索不可 | 検索不可 |
※キャリアコンサルタント保有求人と病医院直接応募求人を足した合計数
業績について
「プラスメディック」を運営するプラスメディック株式会社は業績を公開しておりません。
売上高(H25) | 利益高(H25) | 売上高(H24) | 利益高(H24) |
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非公開 |
非公開 |
非公開 |
非公開 |
サービスサイトへのアクセス推移
アクセス状況の全体分析
同社運営サイトへの直近アクセス推移は上記のようになっております(2014年11月21日 SimilarWebにて調査。全体のアクセスデータが不十分で調査結果がでませんでした。つまり、まとまった規模のアクセスが集まっていない医師紹介会社サイト(月間1万PV以下、1日訪問数200名以下)として認識してよいと思われます
アクセス参照元サイト
同社サイトのアクセス流入元サイトは、データ量不足のため解析ができませんでした。
アクセス検索キーワード
同社サイトへのアクセス検索キーワードはデータ量不足のため解析ができませんでした。
プラスメディック:企業トップの実像
代表取締役 藤本亮吉氏
「プラスメディック」を運営するプラスメディック株式会社代表取締役である藤本亮吉氏の詳細プロフィールは見つかりませんでした。藤本氏はFacebookにアカウントを持っている模様です。
所属コンサルタント
同社に所属されているコンサルタントの紹介ページは見つかりませんでした。
この企業の100社ランキング結果
当研究所が独自で毎年調査している「日本の医師紹介会社TOP100社ランキング調査」において、プラスメディック株式会社提供の「プラスメディック」はトップ3ランキング入りできたでのしょうか?結果はこのようになっております。
=該当なし=
残念ながら、「プラスメディック」のトップランキング入りはどの分野でもありませんでした。また、その他項目を含めたランキング結果一覧は下記のようになっております(※その理由はこちら)。
45位(22件) | |
ランキング外(検索不可) | |
ランキング外(検索不可) | |
ランキング外(検索不可) | |
38位(2件) | |
ランキング外(検索不可) | |
ランキング外(検索不可) | |
42位(0件) | |
ランキング外(検索不可) | |
ランキング外(検索不可) | |
41位(0件) | |
ランキング外(検索不可) | |
ランキング外(検索不可) | |
44位(0件) | |
ランキング外(検索不可) | |
ランキング外(検索不可) | |
40位(0件) | |
ランキング外(検索不可) | |
ランキング外(検索不可) | |
ランキング外(検索不可) | |
ランキング外(検索不可) | |
ランキング外(検索不可) | |
ランキング外(検索不可) | |
ランキング外(検索不可) |
=検索件数集計の注意事項=
- アクティブ求人数不明…これらの理由でランキング対象として集計できない
- 検索不可…条件自体がこの検索できない
- 0件…検索はできるが結果が0件
- ○○検索結果に含まれる…検索結果が別条件設定に含まれて表示されている
- 不明…サイト上に結果表示が存在せず
最終評価判定:眼科医のみが利用価値あり
中央コンタクトグループへの考え方次第で、登録可否を決めてよいでしょう
プラスメディック株式会社は、2005年に設立され、藤本代表取締役が就任した2013年に500万円増資されて資本金は1500万円になりました。信用調査会社の帝国バンクや東京商工リサーチなどに企業概要のデータはありません。
同社ウェブサイトの企業概要に代表取締役の記載がありません。藤本代表取締役はコンタクトレンズ販売業界では知れ渡った人物なので、やはり2006年以降に批判が噴出した、眼科医の名義貸し問題などの風評よけのため、できるかぎり素性を隠して「プラスメディック」を運営している印象を受けます。
医師紹介会社の業務は、転職を希望する医師のキャリア形成を左右するだけに、何よりもまず信頼性を重要して運営するのがセオリーです。大手の医師紹介会社は保有求人数で情報量をアピールして、まず最初に利用者医師の信頼獲得を狙います。
一方、中小規模の医師紹介会社は、所属コンサルタント個人の属人的能力、過去実績、人間的な力等をアピールして、定量的評価よりも情緒に訴えた定性的評価で信頼を勝ち取ろうとします。プラスメディカルはどちらの戦略を狙うのでしょうか。
コンタクトレンズ販売事業で着実な利益を上げながら、眼科医を確保する一石二鳥が目的なのでしょう。しかし、医師紹介事業においては、何よりもまず最初に医師からの信頼獲得方法を樹立しない限り、「二兎を追うもの…」になる可能性が大きくなりそうです。コンタクト診療医へ、業界内外からの目が注がれる中、情報の公開性を上げると、確かに余計なハレーションが起こる可能性もあるでしょう。
しかし、インターネットなどが発達して情報があふれる時代では、情報を隠そうとしても限界があり、信頼獲得には結局、情報を公開していくしかありません。プラスメディックは、このまま(バックにいる中央コンタクト/フラワーコンタクトの存在を薄めて)実態不明の医師紹介会社として運営されていくのでしょうか?
004年の研修医改革を契機に医師の流動性が高まっているとはいえ、ウェブサイト上に医師紹介会社という看板を掲げただけで、簡単にユーザー医師が集まるほど、イージーゴーイングな時代ではもうありません。反面、否定的な情報や後ろ暗い情報は、隠せば隠すほど猛スピードで広がっていきます。
医師紹介サービスとしての「プラスメディカル」は、求人検索機能が充実しているわけでもなく、所属コンサルタントの属人能力をアピールする戦略もとっていません。ましてや、本業のコンタクトレンズ販売店網との関係性を(外部環境上の理由でやむを得ず)薄めている印象があります。
現状では眼科医の方、特に、中央コンタクトやフラワーコンタクトにてアルバイトを求めている方のみが登録を試みてもよいでしょう。しかし、中央コンタクトグループに対して否定的な方、もっと広く他のコンタクトレンズ併設医院や、一般病院等に就業先候補を探している眼科医や、眼科医以外の診療科医師は登録の価値はなさそうです。
プラスメディック株式会社が運営する「プラスメディック」はB評価とさせて頂きます。
【登録前にお読み下さい】
この会社の登録者の多数は、こちらの会社を同時登録することで優良求人を複数獲得する確率が大幅に向上することが当研究所の調査結果でわかっています。
何故、3社同時登録で優良求人が見つかるのか?
エムスリーキャリアエージェント |
医師転職ドットコム |
【評価B(平均点)】の医師紹介会社
医師転職支援コンサルタント・野村龍一のアドバイス
「可もなく不可もない医師紹介会社です。企業規模にかかわらず、中身は特徴の見当たらない平均点の会社ですので、特に積極的に登録をする理由はあまり見当たりません。求人情報も古かったり内容がはっきりしないケースも目立ちます」