ドクターズエキスパート（株式会社アイデムエキスパート）の評判・口コミ・ランキング

総評：一般人材紹介会社の新規事業

 

株式会社アイデムエキスパートが運営する「ドクターズエキスパート」は、元々一般登録型の人材紹介会社が打ち出した新規事業です。公開している医師求人募集は700件台だが「8割以上は非公開」だと公言しています。

 

一般求人サービス大手・アイデムグループの一員ということで、大手資本が入っているために、相当な営業力を持って臨んだかと思えば実際は全く逆です。まともな医師求人募集はほとんどヒットしません。このような状況で「ウェブで公開していない案件がある」とか言われても、100％ラッパなんだろうなあと確信を持たざるをえません。

 

アイデムグループの核となるアイデムは1970年、毎日折込広告社内に求人案内部として設立され、翌年には有限会社・毎日折込企画として分離独立した老舗中堅企業です。

 

1973年には株式会社に移行して、1989年にはアイデムに社名変更。現在は新聞折り込みの求人紙「しごと情報アイデム」をはじめ、設置型の求人フリーペーパー「ジョブアイデム」、求人サイト「イーアイデム」などで求人情報を発信しています。

 

傘下の株式会社アイデムエキスパートは1977年に薬剤師などコメディカルのの職業紹介会社として設立され、薬剤師や看護婦のコメディカルを中心に業績を積み、医師求人サイトの運営に乗り出しました経緯があるようです。

 

肝心の「ドクターズエキスパート」自体は2010年スタート。白衣の印象なのか、明るくさわやかなイメージを大事にする医師求人サイトとしては珍しく、渋い色合いを使って落ち着いた雰囲気を演出して、中央には検索フォームがレイアウト。

 

株式会社アイデムエキスパートのサイトでは定番ですが、「人材紹介会社とは」のページを設けて、サービス形態を大きく「一般登録型」、「サーチ型」、「アウトプレースメント（再就職支援型）」の3つのタイプに分け、このサイトが登録を最優先させる登録型であるというイメージの定着を狙っています。

 

株式会社アイデムエキスパートは元来、首都圏と北関東に強い地盤があります。

 

「ドクターズエキスパート」は全国を対象に求人情報を集めていますが、強みを持つ東京、神奈川、埼玉、千葉、茨城、栃木、群馬、福島、静岡の１都8県はサイト下部に別の地域別検索を設け、それぞれ求人数も表示されています。

 

公開している医師求人はわずか2割に過ぎす「8割は非公開求人」という謳い文句を素直に捉えるとすると、約700件の公開求人があるので全求人募集は3500件ほどという計算になります。

 

かけ出しベンチャーとはかけ離れた資本を透過できるはずの大手グループ企業の一員なので、3500件が不可能な数字ではありませんが、どうしても公開情報をみてみると「本当か？」と首をかしげたくなるのが実情です。

 

株式会社アイデムエキスパートでは、医師求人の他にも薬剤師、看護師、医療・介護福祉と3つの転職サイトを運営してします。コメディカルに関する3つのサイトの非公開案件は4割。医療・介護福祉支援サイトには12000件余りの求人を公開しているので20000件です。

 

後発の医師求人サイトである「毒あーエキスパート」では、これまでの他求人事業では非公開の割合が4割だったのに、何故かその2倍の8割が非公開。いきなり非公開求人数の割合を2倍にしたのは、医療機関でより重要な役割を担う医師という職業のの特殊性を重んじたからなのか、それとも単純に（営業力不足で）医師求人が集めにくいからなのか・・・どちらかはわかりません。

 

ドクターズエキスパートでは非公開求人を8割にしている理由を、「突発的な欠員の補充は、とにかく急募で人材を求めているため、求人サイトや情報誌に情報を掲載する余裕がない状況です。また、慢性的な人材不足ではその都度、サイトや情報誌への掲載費用もかけられません。それらに加えて、医療・福祉機関には極秘求人と呼ばれるものがあります。極秘求人には、内部に公表できない人事計画や、ライバルに知られたくない新規プロジェクトへの取り組み、新規開設など、さまざまな理由があります」と説明しています。

 

しかし、いずれも医療機関名や市町村などの細かい情報を部分的にブラインドするだけで、わざわざ8割もの求人を完全非公開にする必要は個人的にあまり感じませんがどうでしょうか。

 

医療機関側の意向という可能性もありますが、非公開求人の割合を全体保有求人数の8割にまで締めてしまうのは、「正直の本当の保有求人数を言うことができないので、非公開性を求人募集数水増しに利用しているのではなかろうか？」と疑われてもしかたがない状況が生まれると思います。

 

はっきりと非公開求人数も正確に公表してみたらどうでしょうか。

 

会社概要：株式会社アイデムエキスパート

会社名	株式会社アイデムエキスパート
サービス名	ドクターズエキスパート
設立	1997年8月
代表者	代表取締役社長 椛山 亮
資本金	5000万円
年商	2億3千万円
従業員数	18名
コンサルタント数	不明
所在地	〒160-0022 東京都新宿区新宿１―４―１０　アイデム本社ビル６階
連絡先	03-5269-8731
営業拠点	1（東京）
厚生大臣認可	13-ユ-01024
医療従事者会員数	不明

 

商業登記簿謄本（画像クリックで拡大）

 

 

業績について

 

美容医局/医師求人新報を運営する株式会社アイデムエキスパートは、企業業績を公開しておりますが、営業利益は公開していません。人材紹介業で売上2億に対して従業員数18名ということを考えると、現状は赤字の可能性もあります。

 

売上高（H24）	利益高（H24）	売上高（H23）	利益高（H23）
230百万円	非公開	230百万円	非公開

 

サービスサイトへのアクセス推移

 

アクセス状況の全体分析

 

同社運営サイトへの直近アクセス推移は上記のようになっております（2014年11月12日 SimilarWebにて調査。全体のアクセスデータが不十分で調査結果がでませんでした。つまり、まとまった規模のアクセスが集まっていない医師紹介会社サイト（月間1万PV以下、1日訪問数200名以下）として認識してよいと思われます

 

アクセス参照元サイト

 

同社サイトのアクセス流入元サイトは、データ量不足のため解析ができませんでした。

 

アクセス検索キーワード

 

同社サイトへのアクセス検索キーワードはデータ量不足のため解析ができませんでした。

代表取締役 椛山 亮氏

 

ドクターズエキスパート(株式会社アイデムエキスパート)代表取締役社長である椛山 亮氏の詳細プロフィールは見つけることができませんでした。尚、椛山 亮氏は親会社である株式会社アイデムの代表取締役も兼務しています。

当研究所が独自で毎年調査している「日本の医師紹介会社TOP100社ランキング調査」において、株式会社アイデムエキスパート提供の「ドクターズエキスパート」はトップ３ランキング入りできたでのしょうか？結果はこのようになっております。

 

 

残念ながら、「ドクターズエキスパート」のトップランキング入りはどの分野でもありませんでした。また、その他項目を含めたランキング結果一覧は下記のようになっております。

 

常勤求人募集数 部門	19位（681件）
非常勤求人募集数 部門	34位（133件）
スポット求人募集数 部門	40位（非常勤検索結果に含まれる）
非公開求人募集数 部門	ランキング外（不明）
東京 常勤求人募集数 部門	18位（135件）
東京 非常勤求人募集数 部門	28位（23件）
東京 スポット求人募集数 部門	38位（非常勤検索結果に含まれる）
大阪 常勤求人募集数 部門	20位（38件）
大阪 非常勤求人募集数 部門	30位（2件）
大阪 スポット求人募集数 部門	37位（非常勤検索結果に含まれる）
北海道 常勤求人募集数 部門	30位（5件）
北海道 非常勤求人募集数 部門	19位（4件）
北海道 スポット求人募集数 部門	38位（非常勤検索結果に含まれる）
愛知 常勤求人募集数 部門	33位（1件）
愛知 非常勤求人募集数 部門	31位（0件）
愛知 スポット求人募集数 部門	41位（非常勤検索結果に含まれる）
福岡 常勤求人募集数 部門	32位（0件）
福岡 非常勤求人募集数 部門	24位（0件）
福岡 スポット求人募集数 部門	38位（非常勤検索結果に含まれる）
年収1800万円以上求人数 部門	42位（検索不可）
健診・人間ドック求人数 部門	34位（18件）
産業医求人数 部門	24位（2件）
美容外科皮膚科求人数 部門	34位（0件）
当直なし求人数 部門	20位（23件）

 

 

 

株式会社アイデムエキスパートの資本金は5000万円。2013年6月期の売上高は2億3000万円で前年同期と増減なしで、経営は安定していますようにみえますが、利益額が不明です。とはいえ、後ろ盾には、グループ企業のアイデムが控えているだけに、直近的な経営的には何ら問題はありません。

 

医師紹介会社としてのドクターズエキスパートの評価は、アイデムグループのブランド力をどう評価するかです。求人サービスとしては、もちろん大きな企業グループなので資金や人材、情報などの蓄積に抜かりはないとは思います。グループは新聞の折り込み広告から出発し、地域密着を旗印に掲げています。国内47か所に本拠を置き、これまでも地域の担当者が集めた情報で利用者の信頼を勝ち取ってきました。

 

しかし、非公開案件の存在を前面に出して、利用者の心をくすぐる割には全く正確な非常勤求人数を公開していない姿勢にはあまり好感がもてません。

 

先行するコメディカルの求人サイトでは、成功したのでしょうが、そのまま医師を対象としたサイトに通用するのでしょうか…。もっと、透明感のある情報公開方針に切り替えれば、登録を手放しで推薦する信頼が確実に手に入るはずです。

 

ただでさえ医師紹介会社は医療業界（医局）から怪訝なめで見られれているという側面が未だにあります。ソースもなく「非公開求人はたくさんありますよ」と宣伝してみたところで、まともな医師が簡単に信じるとは思えないのですが如何でしょうか。

 

よって、当サイトでは株式会社アイデムエキスパート運営のドクターズエキスパートをB評価とさせていただきます。