ドクターズウエイブ（株式会社メディカルウエイブ）の評判・口コミ・ランキング

総評：登録医師よりも医療機関側に目線が向いているサービス

医師転職支援サービス「ドクターズウエイブ」を運営する株式会社メデイカルウエイブは、20年以上にわたってや医院の開業支援、譲渡・売買（M&A）に取り組んできました。公開している求人募集は738件、非常勤187件。写真付き求人広告をトップに置き、メディカルウエイブのサイトでは成功報酬の比率を公表するなど、医療機関側には安心感を与えるサイトなのかもしれませんが、基本的な求人検索機能などに不満が残り、多くの医師紹介会社の中から強いて当社を選ぶ要素は見つかりません。

同社サイトトップでは、まず10件の医師求人広告が最優先で掲載されています。医師求人情報の検索は2番手として左サイドの一番上に位置付けられ、どちらかというと医療機関の立場に立った押し出しが強い医師紹介会社という印象を受けます。

求人検索は、地域と診療科目による一般的な検索のほか、年収1800万円以上、経験不問、当直なし、週休2.5日以上、診療所、老健施設な、非常勤と7項目の条件を付けて検索ができます。

それぞれの絞込条件にチェックを入れて検索ボタンをクリックすると、条件に合った求人情報の一覧が表示され、個別案件の詳細欄をクリックすると、さらに詳しく調べることができるオーソドックスな作りになっています。

詳細情報は、施設概要と募集要項に分かれ、医療機関側が提供した情報が表示されます。サイトデザインはは古臭い感じがぬぐえず、ユーザビリティについても他の医師紹介会社のように決して使いやすいレベルにまでは達していません。やはり本業の医院開業支援、M&A事業に比べると、あまり力を入れられていない余興的収益を狙った事情の可能性があります。

だからなのか、視点が常に医師よりも医療機関の立場に立ったサービス構成になっている空気にどうしても感づいてしまいます。

おもむろに「医師人材獲得の成功報酬として医師の年収の20パーセント＋消費税を申し受けます」と料金体系が明記され（別に悪いことではありませんが）、医療機関を顧客とした求人広告も月額がきちんと公表されています。さらに匿名で求職登録者のプロフィールも公開されることが明記されており、医療機関側には安心できるサイトなのかもしれませんが、登録医師にとってのメリットは競合他社の医師紹介会社と比較すると何も見つからないというのが初見の感想です。

会社概要：株式会社メディカルウエイブ

商業登記簿謄本（画像クリックで拡大）

登録求人数

「ドクターズウエイブ」の医師求人情報は下記のようになっております。

公開医師求人数（2014年9月1日調査）

※キャリアコンサルタント保有求人と病医院直接応募求人を足した合計数

非公開医師求人数（2014年9月1日調査）

※キャリアコンサルタント保有求人と病医院直接応募求人を足した合計数

業績について

「ドクターズウエイブ」を運営する株式会社メディカルウエイブは業績を一部公開しております。

サービスサイトへのアクセス推移

アクセス状況の全体分析

同社運営サイトへの直近アクセス推移は上記のようになっております（2014年11月25日 SimilarWebにて調査。全体のアクセスデータが不十分で調査結果がでませんでした。つまり、まとまった規模のアクセスが集まっていない医師紹介会社サイト（月間1万PV以下、1日訪問数200名以下）として認識してよいと思われます

アクセス参照元サイト

同社サイトのアクセス流入元サイトは、データ量不足のため解析ができませんでした。

アクセス検索キーワード

同社サイトへのアクセス検索キーワードはデータ量不足のため解析ができませんでした。

代表取締役社長　中川信行氏

「ドクターズウエイブ」を運営する株式会社メディカルウエイブ代表取締役である島田正治氏の詳細プロフィールはみつかりませんでした。

同社に所属されているコンサルタントの紹介ページは見つかりませんでした。

当研究所が独自で毎年調査している「日本の医師紹介会社TOP100社ランキング調査」において、株式会社メディカルウエイブ提供の「ドクターズウエイブ」はトップ３ランキング入りできたでのしょうか？結果はこのようになっております。

残念ながら、「ドクターズウエイブ」のトップランキング入りはどの分野でもありませんでした。また、その他項目を含めたランキング結果一覧は下記のようになっております（※その理由はこちら）。

売上1800万社長1人の会社だろうか？

株式会社メディカルウエイブは、1992年に日本医療人材バンクとして設立され、2011年に現在の社名に変更されました。資本金は1000万円。信用調査会社によると、2013年3月の売り上げは1800万円で前年同期の3000万円から大きく落ち込んでいますが、帳簿上の処理などの問題もあるので、これだけで経営実態は分かりません。

ただ、まともな医師紹介事業を行える組織規模感にあるとは言えない様子です。実態は社長1名のみで運営されている法人というとこころではないでしょうか。医師キャリアを預けるには不安がつきまといます。

意外なことに業歴は割と長い

医師転職支援会社は研修医制度が改革された2004年を境に急激に数を増やし、設立10年以下の会社が大半を占めています。しかし、株式会社メディカルウエーブは設立20年を超え、医院の開業や継承などコンサルタント事業にも積極的に取り組み、積み重ねた実績はあるのでしょう。しかし、サービス運営実態と法人登記内容で首をかしげたくなる食い違いがあります。

サイト上の表記では、会社は神奈川県相模原市にあることになっていますが、法人登記簿上での本店住所は東京都新宿区になっています。本当は相模原市にある会社をグレードを上げるため、所在地を東京に偽るケースはありえますが、逆のケースは珍しいといえるでしょう。ひょっとして、以前は東京都内で営業活動をしていたものの、事業縮小に伴って相模原の方に実態拠点を移動させる結果になったのかもしれません。

相模原市は島田正治代表取締役の住所と一致します。情報はインターネットでやりとりされるので、本社の位置は大きな問題はないでしょうが、登録する医師の立場になるとやはり所在地が相模原というのは気になります。

ウェブサイト上の情報は信頼性が担保しにくく、ひとつ傷が見つかると、全体への不信感が募ります。サイトの最下部には、リンクが表示されていますが、「きゃんたまんの実験室」「お小遣い稼ぎをしよう！」など、およそ医療周辺業界とは思えないワードが紛れ込んでいます。不用意な相互リンクは信用低下の原因にもなりますが、こういった点は気にならないのだろうかと非常に不思議です。

株式会社メディカルウエイブは、良くも悪くも開設20年を超える時間の経過が現れている医師紹介会社です。誠実さで積み上げてきた実績や医療機関とのパイプの強さも感じるものの、雑さというか、不似合いなリンクへの無頓着な対応など気になる点は数多く、他の大手医師紹介会社やAAA評価の医師紹介会社と比べると、アラばかりが大きく目立ちます。

「ドクターズウエイブ」のトップには「ドクターの活躍するステージは様々、既成概念にとらわれないドクターのステージを提案します」というキャッチコピーが掲げられています。

株式会社メディカルウエイブそのものが、ウェブ時代の既成概念にとらわれない存在のようにも思えてしまいます。医療機関サイドに立った姿勢が目立つため、利用する医師には問題が残るかもしれませんが、古さと善良さがにじみ出ているサイトなので、利用しても害はないかもしれませんが、利益もないでしょう。

ウェブサイトを細かく見ていくと、求人情報の更新ペースや掲載情報量についても心もとない様子も伺えます。基本的に常勤が主体で、非常勤の検索は条件検索の1つにしかすぎず、全体的な求人検索システムが洗練されているとはいえません。個別案件の詳細にたどり着くまで、あまりにも手間がかかります。業歴は評価しますが、使い勝手の悪い不思議な古いサイトを積極的に選択する理由を見つけるのは難しいです。

しかしながら、求人検索機能が貧弱で使い勝手も悪く、求人件数も少ないという競合医師紹介会社との差の現実を目の当たりにすると、積極的に「ドクターズウエイブ」に登録する意味合いを見つけることが難しいでしょう。B評価が適当です。

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