総評:メディカルエンプロイメント(株式会社メディカルエンプロイメント)
■ 記事作成日 2014/7/3 ■ 最終更新日 2016/6/5
現在の企業レビュー結果…「B評価」
総評:少ない求人数と賞味期限切れ求人
株式会社メディカルエンプロイメント運営の「メディカルエンプロイメント」は、地域的には東京都を中心とした関東に的を絞り、高額案件と健診、代診、当直に重きを置いた医師紹介会社です。
常勤、非常勤の公開検索件数だけを見ると合わせても250件足らずで、医師紹介会社のサービスとしてはあまりにも少なすぎます。賞味期限が切れてしまった募集終了過去案件も混入して、関東以外の案件についてもほぼ0。これでは比較対象になりません(アクティブ求人数が不明なことから、ランキング調査も対象外となります)。
メディカルエンプロイメントでは最初からセカンド・オピニオンの有効性を掲げ、「スピーディーな対応で、ベストな選択をお約束」と、大手には難しい小回りの利く丁寧な対応で、隙間を埋める役割をアピールしています。競合の医師紹介会社と正面からぶつかっては勝てないと踏んでのことでしょう。
メディカルプロイメントの櫻井康晴代表取締役は、20年先行して設立されているNNCナースセンターの代表取締役も務めています。看護師の求人紹介で獲得したノウハウを下敷きに、研修医制度が大きく変わった2004年から医師を中心としたエージェント業務に守備範囲を拡大しました。
医師の転職は、組織力に勝る大手の医師紹介会社と、所属コンサルタントの個人的力を生かす小規模医師紹介会社を上手に掛け持ちしながら、最適のパートナーからベストチョイスの職場をを選び出すのが定番の戦略です。
特に常勤を志向する医師は、年収だけではなく、勤務体系や医療現場の環境などを細かく情報収集しなければならず、職場選びにはより慎重になるのが自然です。
メディカルエンプロイメントは、医師紹介会社のすみわけを最初から視野に入れ、隙間を埋める人材紹介会社を意識して事業展開しているものと思われます。
求人検索の使い勝手は
メディカルエンプロイメントの求人サイトは、ページ右上に「お仕事情報」「医師の高収入案件」「医師の健診、代診、当直」のナビボタンが並びます。「お仕事情報」のページに飛ぶと、資格、勤務地、業種、雇用形態の絞り込み検索があり、医師以外の業種と求人検索システムを 同居させています。
こういった医師紹介会社後発参入組(特に、医師以外の紹介事業からの参入組や異業種人材紹介業からの参入組)のシステムは求人医師ユーザーにとってご多分にもれず不便ではありますが、医師の場合、資格を選ぶ段階で診療科を同時に選択するシステムになっているので、比較的整理されていて、あまりわずらわしさを感じさせません。
ただし、先行するNCCナースセンターは、関東限定に看護師の求人情報を提供する看護師求人紹介サービスです。メディカルプロイメントは、基本的にNCCナースセンターのサービス提供地域を引き継いでいます(同じ企業が運営しているので当然といえば当然ですが…)。勤務地の条件検索は一応、北海道から沖縄までをカバーする格好になっていますが、実際には首都圏を中心とする関東圏の求人しかありません。
医師求人紹介用に、特別用意された高額案件のページには、10件弱の求人募集を表示しています。
健診・代診・当直のページは、より情報の鮮度が要求されるために、情報量を大量に集めにくい小規模な医師紹介会社には不向きなのかもしれません。情報が掲載されるはずのカレンダーには、健診・代診・当直など、それぞれの求人を示すマークが表示されてません。
いずれもエントリーしなければ表示されないのかもしれず、機能しているかどうかが確認できませんでした(ということは、ユーザー医師視点でみれば、実質機能していないと考えてよいでしょう)。
サイトの中央には、求人募集と合わせて、登録した医師個人の情報が掲載されています(氏名等はブラインドとなっています)。新着求人募集は1カ月に1、2件と限りなく頼りない状況ですが、個人特定につながる情報は除かれているとはいえ、登録医師の情報を堂々と載せている医師紹介会社は相当に珍しいです。
とはいえ、上記の登録医師情報も求人募集情報も、メディカルエンプロイメントのトップページニノている情報は既に2年以上も前のものばかりでして、こちらも全く機能をしていない現状が如実に伺えます。
メディカルエンプロイメントでは、あえて、セカンドオピニオンとしての利用を前面に立て「患者が主治医の意見以外の考えを他の医師に聞くことをセカンドオピニオンと言いますが、現在利用されている紹介会場以外で求人の提案や紹介を受け、比較検討されてから転職先を決めていかれることがより良い転職を実現させる最善の方法ではないでしょうか」と、大手の隙間を埋める医師人材紹介会社の立場をアピールしています。
このようなメディカルエンプロイメントの激戦医師紹介会社業界での必至の生き残り策は、更新内容が全般的に滞っていることや、新規求人がほとんど見当たらないこと、求人情報検検索をしても過去の賞味期限切れ案件ばかりが目立って表示さえることなどから、ほぼ水泡に帰していることは間違いなさそうです。
会社概要:株式会社メディカルエンプロイメント
会社名 | 株式会社メディカルエンプロイメント |
---|---|
サービス名 | メディカルエンプロイメント |
設立 | 2001年6月 |
代表者 | 代表取締役 櫻井康晴 |
資本金 | 1,000万円 |
年商 | 不明 |
従業員数 | 不明 |
コンサルタント数 | 不明 |
所在地 | 〒150-0022 東京都渋谷区恵比寿南1-2-6 3F |
連絡先 | 03-3711-0208 |
営業拠点 | 1 (東京) |
厚生大臣認可 | 不明 |
医療従事者会員数 | 不明 |
商業登記簿謄本(画像クリックで拡大)
商業登記簿謄本の公開について
商業登記簿謄本は、申請すれば全ての国民が閲覧することができるものであり、インターネット上に公開することに違法性がないことを、法務局・弁護士に確認済みです。ただし代表取締役の住所につきましては、プライバシー保護の観点から、自主的に非公開としています。
登録求人数
メディカルエンプロイメントの医師求人情報は、賞味期限が切れた過去情報が多いので注意して下さい。当研究所では、今直ぐ求職者が応募することができるアクティブ求人のみの計測ができる医師紹介会社のみ、ランキング情報に反映させております。
医師求人数(2014年5月1日調査)
常勤医師 | 非常勤医師 | アルバイト(単発) |
---|---|---|
117 | 114 | 3 |
※キャリアコンサルタント保有求人と病医院直接応募求人を足した合計数
業績について
メディカルエンプロイメントを運営する株式会社メディカルエンプロイメントは業績を公開しておりません。
売上高(H25) | 利益高(H25) | 売上高(H24) | 利益高(H24) |
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非公開 |
非公開 |
非公開 |
非公開 |
サービスサイトへのアクセス推移
アクセス状況の全体分析
同社運営サイトへの直近アクセス推移は上記のようになっております(2014年11月17日 SimilarWebにて調査。全体のアクセスデータが不十分で調査結果がでませんでした。つまり、まとまった規模のアクセスが集まっていない医師紹介会社サイト(月間1万PV以下、1日訪問数200名以下)として認識してよいと思われます
アクセス参照元サイト
同社サイトのアクセス流入元サイトは、データ量不足のため解析ができませんでした。
アクセス検索キーワード
同社サイトへのアクセス検索キーワードはデータ量不足のため解析ができませんでした。
メディカルエンプロイメント:企業トップの実像
代表取締役 櫻井康晴氏
メディカルエンプロイメントを運営する株式会社メディカルエンプロイメント代表取締役である櫻井康晴氏の詳細プロフィールはみつかりませんでした。
所属コンサルタント
同社に所属されているコンサルタントの紹介ページは見つかりませんでした。
この企業の100社ランキング結果
当研究所が独自で毎年調査している「日本の医師紹介会社TOP100社ランキング調査」において、株式会社メディカルエンプロイメント提供の「メディカルエンプロイメント」はトップ3ランキング入りできたでのしょうか?結果はこのようになっております。
=該当なし=
残念ながら、「メディカルエンプロイメント」のトップランキング入りはどの分野でもありませんでした。また、その他項目を含めたランキング結果一覧は下記のようになっております(※その理由はこちら)。
ランキング外(アクティブ求人数不明) | |
ランキング外(アクティブ求人数不明) | |
ランキング外(アクティブ求人数不明) | |
ランキング外(アクティブ求人数不明) | |
ランキング外(アクティブ求人数不明) | |
ランキング外(アクティブ求人数不明) | |
ランキング外(アクティブ求人数不明) | |
ランキング外(アクティブ求人数不明) | |
ランキング外(アクティブ求人数不明) | |
ランキング外(アクティブ求人数不明) | |
ランキング外(アクティブ求人数不明) | |
ランキング外(アクティブ求人数不明) | |
ランキング外(アクティブ求人数不明) | |
ランキング外(アクティブ求人数不明) | |
ランキング外(アクティブ求人数不明) | |
ランキング外(アクティブ求人数不明) | |
ランキング外(アクティブ求人数不明) | |
ランキング外(アクティブ求人数不明) | |
ランキング外(アクティブ求人数不明) | |
ランキング外(アクティブ求人数不明) | |
ランキング外(アクティブ求人数不明) | |
ランキング外(アクティブ求人数不明) | |
ランキング外(アクティブ求人数不明) | |
ランキング外(アクティブ求人数不明) |
=検索件数集計の注意事項=
- アクティブ求人数不明…これらの理由でランキング対象として集計できない
- 検索不可…条件自体がこの検索できない
- 0件…検索はできるが結果が0件
- ○○検索結果に含まれる…検索結果が別条件設定に含まれて表示されている
- 不明…サイト上に結果表示が存在せず
最終評価判定:稼働しているか疑問の残る企業
医師紹介事業は本当に稼働しているのか?
株式会社メディカルエンプロイメントが運営するメディカルプロイメントは、2014年6月30日の時点で、医師紹介事業を稼働させているのかどうか不明なサービスです。新着求人はほぼ無いに等しく、求人検索結果は賞味期限切れの古い案件ばかり。オマケにサイトトップページの登録医師情報などは、およそ3年前のものがそのまま掲載されています。
この状況で、医師紹介事業の稼働状況に疑問符を付けない人は殆どいないのではないでしょうか。評価としても、B評価程度に留め、当研究所サイトを訪れて頂いている医師の皆様に、登録をオススメすることはまずできません。
同社は資本金1000万円。帝国データバンクなど信用調査会社に企業概況のデータは一切ありません。1994年にスタートしたNNCナースセンターは、登録を優先させる古いタイプのサイトなので、20年たって、求人募集をある程度公開する新たなスタイルで再スタートさせたのが医師中心の「メディカルエンプロイメント」だと思われます。
検索システムが充実しており、保有医師求人件数も多い大手医師紹介会社は、効率的に情報を集めるため、医療機関の担当者と医師に対応する担当者が違うケースが多く、医師紹介会社内での意思疎通に問題が生じるケースもあります。
効率の追求は、より有利な対象への傾斜を生み、すべての案件に丁寧に対応することが難しくなります。中小のエージェントは、情報量に弱点がありますが、所属コンサルタントの個人的なつながりで医療機関などに強いパイプを持っているケースがあり、かえって有利な求人募集に巡り合えることもあります。
「メディカルエンプロイメント」は、自称「セカンドオピニオン」を前面に出すエージェントです。所属コンサルタントの個人人脈などに頼るエージェントは、エージェント個人の資質そのもので業績が左右されるため、客観的な定量数字で力量を表示することができません。
確かに医師の転職において、セカンドオピニオン的な要素は重要です。そのため、当研究所では、常に複数の医師紹介会社を味方につけることをおすすめしております。
しかしながら、稼働実績が不明なままのメディカルエンプロイメントに対し、セカンドオピニオン的立場に立っての医師転職支援を期待するのはやめておいたほうが良いでしょう。結局は掛け声だけ立派な、稼働実績不明の零細医師紹介会社。それが現在のメディカルエンプロイメントの姿といえるでしょう。B評価がやっとこさです。
【登録前にお読み下さい】
この会社の登録者の多数は、こちらの会社を同時登録することで優良求人を複数獲得する確率が大幅に向上することが当研究所の調査結果でわかっています。
何故、3社同時登録で優良求人が見つかるのか?
エムスリーキャリアエージェント |
医師転職ドットコム |
【評価B(平均点)】の医師紹介会社
医師転職支援コンサルタント・野村龍一のアドバイス
「可もなく不可もない医師紹介会社です。企業規模にかかわらず、中身は特徴の見当たらない平均点の会社ですので、特に積極的に登録をする理由はあまり見当たりません。求人情報も古かったり内容がはっきりしないケースも目立ちます」