専門医局（スリーピース株式会社）の評判・口コミ・ランキング

 

総評：専門医オンリーを対象とする医師紹介会社

 

専門医になるには、多くの経験と技術、知識が必要であり、現在の医療制度において、多くの医師は専門医資格の取得を求められ、自らもその習得を求める時代になっています。皆さんも、新しい職場では専門医資格取得が可能な先を望んでいる方も多いのではないでしょうか？または、既に専門医資格を取得済の方も沢山いらっしゃると思います。

 

スリーピース株式会社が運営する「専門医局」は、専門医が待つ知識や臨床経験を生かして、新たなステージを目指す転職支援サイトです。常勤と非常勤を合わせた公開求人件数は1万件を超えますが、多数の募集終了の過去案件が紛れ込んでいるので、アクティブ求人数については素直に信じることはできないのがとても残念な限りです。しかし、競合の他医師紹介会社にはない「専門医に絞る」という切り口で展開している同社は非常に興味深く、大手の信頼できる医師紹介会社と上手に組み合わせる事によっては効力を発揮するかもしれません。

 

いわゆる専門医には、一般的に認定医、専門医、指導医など細分化された区分が設けられています。各学会が定めた研修や手術実績などの臨床経験、論文などの条件を満たした医師が、試験に合格した場合に認定しています。

 

学会ごとに要件や難易度が違い、現在は、約50の学会が制度を設け、のべ2万4千人ほどの医師・歯科医師が認定を受けています。厚労省は医師は55、歯科医師は5の資格を選定、医療法上広告が可能な医師などの専門性に関する資格としてが認めています。

 

日本の専門医制度を厳密に見てみると、欧米のかなり体系立てて構成システム化された専門医制度とは、若干違いはありますが、医師への判断基準をこれまで持つことが難しかった日本の患者にとって、専門医資格の認定は信頼性のアップに確実につながります。病院やクリニックだけではなく、大手製薬会社や研究系医療施設の勤務医でも、求職者を評価する基準のひとつにはなっているのが近年のトレンドです。

 

しかし、学会によって専門医の認定基準にばらつきがあるのは事実です。これまで、学会の認定基準の統一性、専門医の質の担保が懸念されていました。

 

また、専門医としての能力について医師と国民との間に捉え方のギャップもあることから、日本医師会、日本医学会連合などは、今年2014年5月21日までに、内科や小児科などの基本分野の専門医を認定する「社団法人日本専門医制評価・認定機構」（東京）を設立して、新たな取り組みを本格的にスタートさせました。

 

新たな制度では、初期の臨床研修を終えた医師が19の基本分野から専門を1つ選び、養成プログラムに基づき約3年の研修を受けた後、専門医の認定を受けます。新制度は17年度から医師研修を実施し、20年度にも誕生する予定。統一的な基準が設定されることで、専門医制度も新たな段階に入り、さらに注目を集めそうです。

 

そんななか、スリーピース株式会社が運営する「専門医局」は今後注目を更に集める可能性もあり、アクティブ求人数が見えない問題性などありますが、フリーダイヤルやアドバイザー厳選求人が用意されていたり、専門医転職事例も40件以上公開されているなど、運営もかなり適切に行われている様子であり、大きな発展も期待できるかもしれません。

 

ただ、現状では資本金も510万円程度に留まる上、年商などの経営情報を一切公開していないので、あくまでウェブサイト上のみから見えるインプレッションで判断するしかないのが難しいところです。医師紹介会社の中には、立派なウェブサイトを持った実態がボロい会社も中には有りますので、実際の姿が見えてこない限り、当研究所では積極的にオススメする評価は与えづらいと判断しています。

 

登記先の住所が…

 

それと気になるのは、登記簿によると同社は東京都中央区銀座1-15-7マック銀座ビル3階に登記されていますが、実際の業務は新宿区市ヶ谷で行われているとのことです。銀座の住所は無人なのでしょうか？

 

不審に思い、同社登記場所の「東京都中央区銀座一丁目15番7号マック銀座ビル３F」を調べてみるとレンタルオフィスが存在していました。

 

事業立ち上げの際にレンタルオフィスを利用するパターンはよくあるので、それ自体は特に問題ないのですが、我々が気になったのは、スリーピース株式会社が登記しているレンタルオフィスが詐欺事件の住所に使われているという事実でした。

 

大前提として、スリーピース株式会社がその事件に関わっているわけでは無いだろうと判断しておりますが（同住所にて競売投資詐欺を行っているのは、株式会社エキシブという会社のようです）、残念ながら、競馬投資詐欺を働く会社が、専門医局と同じ住所を使って営業をしていた（いる）ということだけは事実です。これは早々になんとかするべきでは？

 

 

医師免許保有者の転職斡旋、しかも、専門医を取り扱うサービスを行っているのですから、直ぐにでも新しい住所に移転登記し直すのが自然ではないでしょうか？しかも、実際の業務を市ヶ谷で行っているというのならば、なにも銀座の住所に拘る必要はないと思います。それか、移転登記できない理由が何かあるのでしょうか？非常に気になります。

 

正直、「見せ方（魅せ方）」が上手な医師紹介会社だなと思っていたので、こういった懸念点は非常に残念でなりません。

 

 

会社概要：スリーピース株式会社

会社名	スリーピース株式会社
サービス名	専門医局
設立	2009年12月
代表者	代表取締役　徳武聖晃
資本金	510万円
年商	不明
従業員数	不明
コンサルタント数	不明
所在地	〒104-0061 東京都中央区銀座1-15-7　マック銀座ビル3階
連絡先	03-4590-2879
営業拠点	2 （銀座、市ヶ谷 ※業務は市ヶ谷で行われている。銀座はレンタルオフィス）
厚生大臣認可	不明
医療従事者会員数	不明

 

商業登記簿謄本（画像クリックで拡大）

 

 

登録求人数

 

「専門医局」の医師求人情報は、賞味期限が切れた過去情報が多いので、検索時には注意して下さい。当研究所では、今直ぐ求職者が応募することができるアクティブ求人のみの計測ができる医師紹介会社のみ、ランキング情報に反映させております。

 

医師求人数（2014年5月1日調査）

常勤医師	非常勤医師	アルバイト（単発）
5,890	4,305	非常勤検索結果に含まれる

※キャリアコンサルタント保有求人と病医院直接応募求人を足した合計数

 

業績について

 

専門医局を運営するスリーピース株式会社は業績を公開しておりません。

 

売上高（H25）	利益高（H25）	売上高（H24）	利益高（H24）
非公開	非公開	非公開	非公開

 

サービスサイトへのアクセス推移

 

アクセス状況の全体分析

 

同社運営サイトへの直近アクセス推移は上記のようになっております（2014年11月17日 SimilarWebにて調査。全体のアクセスデータが不十分で調査結果がでませんでした。つまり、まとまった規模のアクセスが集まっていない医師紹介会社サイト（月間1万PV以下、1日訪問数200名以下）として認識してよいと思われます

 

アクセス参照元サイト

 

同社サイトのアクセス流入元サイトは、データ量不足のため解析ができませんでした。

 

アクセス検索キーワード

 

同社サイトへのアクセス検索キーワードはデータ量不足のため解析ができませんでした。

代表取締役　徳武聖晃氏

 

専門医局を運営するスリーピース株式会社代表取締役である徳武聖晃氏の詳細プロフィールは下記のようになっております。また、徳武氏はFacebookに登録しております。

 

 

同社に所属されているコンサルタントの紹介ページは見つかりませんでした。

当研究所が独自で毎年調査している「日本の医師紹介会社TOP100社ランキング調査」において、スリーピース株式会社提供の「専門医局」はトップ３ランキング入りできたでのしょうか？結果はこのようになっております。

 

 

残念ながら、「専門医局」のトップランキング入りはどの分野でもありませんでした。また、その他項目を含めたランキング結果一覧は下記のようになっております（※その理由はこちら）。

 

常勤求人募集数 部門	ランキング外（アクティブ求人数不明）
非常勤求人募集数 部門	ランキング外（アクティブ求人数不明）
スポット求人募集数 部門	ランキング外（アクティブ求人数不明）
非公開求人募集数 部門	ランキング外（アクティブ求人数不明）
東京 常勤求人募集数 部門	ランキング外（アクティブ求人数不明）
東京 非常勤求人募集数 部門	ランキング外（アクティブ求人数不明）
東京 スポット求人募集数 部門	ランキング外（アクティブ求人数不明）
大阪 常勤求人募集数 部門	ランキング外（アクティブ求人数不明）
大阪 非常勤求人募集数 部門	ランキング外（アクティブ求人数不明）
大阪 スポット求人募集数 部門	ランキング外（アクティブ求人数不明）
北海道 常勤求人募集数 部門	ランキング外（アクティブ求人数不明）
北海道 非常勤求人募集数 部門	ランキング外（アクティブ求人数不明）
北海道 スポット求人募集数 部門	ランキング外（アクティブ求人数不明）
愛知 常勤求人募集数 部門	ランキング外（アクティブ求人数不明）
愛知 非常勤求人募集数 部門	ランキング外（アクティブ求人数不明）
愛知 スポット求人募集数 部門	ランキング外（アクティブ求人数不明）
福岡 常勤求人募集数 部門	ランキング外（アクティブ求人数不明）
福岡 非常勤求人募集数 部門	ランキング外（アクティブ求人数不明）
福岡 スポット求人募集数 部門	ランキング外（アクティブ求人数不明）
年収1800万円以上求人数 部門	ランキング外（アクティブ求人数不明）
健診・人間ドック求人数 部門	ランキング外（アクティブ求人数不明）
産業医求人数 部門	ランキング外（アクティブ求人数不明）
美容外科皮膚科求人数 部門	ランキング外（アクティブ求人数不明）
当直なし求人数 部門	ランキング外（アクティブ求人数不明）

 

 

 

医師紹介事業は本当に稼働しているのか？

 

スリーピース株式会社運営の「専門医局」が公開している求人件数は、常勤が5890件、非常勤が4305件です。しかし、すべてが専門医の資格が必要な求人ばかりではなく、医師を広く募集しているケースも目立ちます。その上、アクティブ求人数が不明ですので、当研究所のランキング調査対象から外されております。

 

「専門医局」サイトは、専門医というワンクラス上のイメージを狙ってか、黒を基調にデザインされています。トップページでは常勤と非常勤・アルバイトのおすすめ求人の下に、「高額待遇」、「当直なし」、「症例豊富」、「院長・部長」、「週4日勤務」、「新病院」「保育所あり」と、7項目の条件ごとに検索できます。条件をクリックすると、それぞれピックアップした10件のおすすめ求人募集が現れるシステムです。

 

さらに、学会などのニュースと医療現場で活躍する医師のスペシャルインタビューを掲載して専門医のポータルサイト的要素を提供。ページ最上部のナビにも「専門医取得方法」と「専門医の研修施設」のナビボタンを設置して、専門医に関する情報を集めています。

 

「専門医取得方法」には83と広範囲の専門医の取得法を紹介。「専門医の研修施設」は地域別に資格が認定させる研修施設が提示してあり、専門医のためのポータルサイトの性格を強くアピールしています。

 

さらに、地域別検索に続いて、60の専門科目別の検索を載せ、専門医のエージェントしての特徴を前面に押し出しています。専門科別検索には、それぞれの診療科ごとに求人件数が示され、医師が自分のスキルにあった求人を探しやすくなると同時に、セカンド・スペシャリティーを獲得を目指す、これからのスキルアップへ向けたの需要の傾向も把握できます。

 

全体としては、トップページに絞り込み検索や情報量が多く、縦長のサイトです。

 

スリーピース株式会社は、2009年に設立され、資本金は510万円。医師求人のほか、2010年にキクコーポレーションから看護師人材紹介業の M＆Aの譲渡を受けて、看護師の転職・募集支援サービスを開始しました。帝国データバンクなど信用調査会社に企業活動のデータはありません。

 

一見、「専門医局」は、公開している求人募集も多く、専門医関連を含めて絞り込み検索も充実しています。しかし、すでに募集が終了した案件が放置されたまま掲載されているなど、情報の質にやや疑問が残ります上に、既に指摘しました登記住所問題が非常に気になります。

 

専門医という注目されつつある切り口で求人募集を紹介する医師紹介会社なら、賞味期限切れ求人のスクリーニングなど求人情報データベースの管理を徹底させ、情報の信頼性をさらに高めるべきでしょう。

 

外部環境を考えると、医療新制度の導入で、さらに専門医の信頼性が高まり、需要も増えるはずです。新制度の導入時には、すでに認定を受けている医師は、そのまま資格が認められないにせよ優遇されるのが一般的です。「専門医局」が、新たな制度にどう対応するかはわかりませんが、より信頼される医師紹介会社への変貌が必要かもしれません。

 

登記住所問題、アクティブ求人数問題と、懸念点複数ありということで評価Bにしておきます。