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【医療ニュースPickUp】2014年12月1日
医療にまつわる気になるニュースを当研究所独自の目線で掘り下げて記事にしている「医療ニュースPickUp】。このコーナーでは、まだ大手マスメディアが報道していない医療ニュースや、これから報道が始まるだろう時事的医療ニューストピックを、どこよりも半歩素早く取材・記事化していくコーナーです。
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インフルエンザの流行はいつから?学校・学級閉鎖が出ている地域も
国立感染症研究所(以下NIID)が公表した「2014年第46週(11月10日〜11月16日)でのインフルエンザ様疾患発生報告」によると、第46週には学校閉鎖が1件、奈良県で報告されている。
学年閉鎖は福島県、神奈川県、兵庫県など8件、学級閉鎖は北海道、山形県、群馬県、千葉県、東京都、長崎県など33件が報告されている。
学級閉鎖となった校数は、東京都が6件と最も多く、北海道・千葉県が3件となっている。
週別のインフルエンザウイルス分離状況・検出報告によると、ここ数年、流行の最初のピークは47週ころから始まり、翌年の2週目ごろには最大のピークとなる傾向にある。
今シーズンの定点あたりの患者数でみると、まだ流行開始とされる1.0には届かないレベルだが、今シーズンはすでに9月頃から学級閉鎖などが報告されている。
最も早かったのは9月8日の北海道・島根県・沖縄県で、9月9日の千葉県・東京都・大阪府がこれに続く。
今シーズンは、季節性インフルエンザの流行シーズンではない8月にも、三重県の介護老人保健施設で集団発生が起こっている。昨シーズンの第46週頃の累計では、学級・学年・学校閉鎖は1桁の報告数しかなかった。
さらにその前年の同時期には、学級閉鎖は47と多かったが、学年・学校閉鎖はやはり1桁の報告数だった。今シーズンはすでに累計で93の学級閉鎖が起きていることから、すでに流行の兆しが見え始めているとも考えられる。
一方、NIIDから11月18日付で公表された「インフルエンザ抗体保有状況−2014年速報第1号−」によると、A型の抗体保有数は5歳〜29歳までの年齢が最も高く、それ以降の年代では徐々に減少する傾向にある。
B型でが、山形系統では年代とともに増加して20歳〜29歳がピークとなるが、ビクトリア系統は5歳〜19歳、30歳〜49歳と2つの小さなピークがあるようだ。
但し、A型・B型ともに、0歳〜4歳と、60歳以降では、抗体保有数が比較的少ない傾向にある。NIIDは「本格的な流行シーズンが始まる前に、本調査で抗体保有率が低かった年齢層においてはワクチン接種等の予防策を行うことが望まれる」としている。
今シーズンもすでに10月ころから予防接種が行われているが、特に乳幼児と高齢者に対しては、さらなる注意喚起を促す時期が来ているようだ。
参考資料
国立感染症研究所 インフルエンザ様疾患発生報告(学校欠席者数) 2012/13シーズン 第11報
http://www.nih.go.jp/niid/images/idwr/kanja/infreport/infl12-13/infl12_13-11.pdf
同上 インフルエンザ様疾患発生報告(学校欠席者数) 2013/14シーズン 第11報
http://www0.nih.go.jp/niid/idsc/idwr/infschool13-14/infl13_14-11.pdf
同上 インフルエンザ様疾患発生報告(学校欠席者数) 2014/15シーズン 第11報
http://www0.nih.go.jp/niid/idsc/idwr/infschool14-15/infl14_15-11.pdf
同上 週別インフルエンザウイルス分離・検出報告数、2010/11〜2014/15シーズン
https://nesid3g.mhlw.go.jp/Byogentai/Pdf/data2j.pdf
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